現代の金融市場

序章 バブルの生成・崩壊と日本の財政・金融政策 藤田康範 1 はじめに 2 バブル景気 3 バブル崩壊後の財政政策 4 バブル崩壊後の金融政策 5 本書の目的
第1部 国際経済のフロンティア 第1章 東アジア共同体と東アジアFTAの展望 畠山襄 1 はじめに 2 中国・韓国の状況 3 日本のFTA 4 東アジアFTAをめぐる最近の展開 5 おわりに――東アジア共同体と東アジアFTAの今後の展望
第2章 世界をさまようオイル・マネー――ペトロダラーからペトロユーロへ 寺西靖彦 1 はじめに 2 原油価格の決定要因――地政学的リスク、需要、供給、過剰流動性 3 オイル・マネー(Petrodollar)の急増と世界経済への影響 4 おわりに――当面の結論
第3章 開発途上国の開発と金融――円借款の事例を通じて 遠山慶 1 開発援助をめぐる国内外の情勢と課題 2 開発途上国での金融を通じた支援事例(マイクロファイナンス)
第2部 直接金融の新展開 第4章 エクイティ・ファイナンスの変遷 丸淳子 1 はじめに 2 日本の家計の資産運用 3 投資信託の現状と問題 4 バブル期の資本構成 5 バブル崩壊による資本構成の変化 6 おわりに――新興企業の資金調達問題の解消の必要性
第5章 国際的な環境変化と東証の取組み 西室泰三 1 はじめに 2 世界の取引所をめぐる最近の動き 3 世界の各証券市場でのIPOの状況 4 上場を目指す東京証券取引所 5 持株会社組織への移行 6 世界最高水準の次世代システムの開発 7 多様な上場商品等の提供による利便性の向上 8 おわりに――国際的な連携・提供の推進
第3部 日本銀行の過去・現在・未来 第6章 景気循環と中央銀行機能の変遷 香西泰 1 はじめに――戦後復興から朝鮮特需へ 2 国際収支と金融調節 3 日本銀行法改正問題 4 高度成長と下村理論 5 下村氏の金融理論――金融正常化と低金利革命の提唱 6 吉野氏の安定成長論 7 おわりに
第7章 日本銀行と民間金融機関――日銀考査を中心に考える 熊倉修一 1 はじめに――日銀考査とは何か 2 日銀考査の意義 3 中央銀行考査に対する疑問・批判 4 リスク管理重視考査とバブル経済 5 日銀法改正・早期是正措置導入と日銀考査 6 バーゼル規制と日銀考査 7 欧米中央銀行による考査 8 おわりに――これからの日銀考査と金融機関経営
第4部 企業と金融の再生に向けての胎動 第8章 企業再生とM&A 宮坂征治 1 はじめに 2 マーケット環境と資金フロー(1997年〜2007年) 3 企業再生と不良債権処理問題 4 M&Aと投資ファンドの活発な活動 5 おわりに
第9章 金融再生の15年 北見良嗣 1 はじめに 2 バブル崩壊機(1991〜1996年) 3 「破壊的創造期」(1997〜2001年) 4 回復への道程(2002年〜今日) 5 おわりに
第10章 我が国における公的金融の役割と民営化問題 柳正憲 1 はじめに――政策金融機関とは 2 政策金融改革の流れ 3 日本政策投資銀行の機能と役割 4 セーフティーネットとしての取り組み 5 おわりに
第5部 日本の金融の歴史的位置 第11章 日本経済の現段階と金融立国の可能性――マクロからの視点 黒坂佳央 1 はじめに 2 国際収支の発展段階説 3 日本経済の現段階――「未成熟な債権国」 4 結びにかえて――金融立国の可能性
第12章 吉野俊彦 その人と業績 鈴木淑夫 1 はじめに 2 吉野氏の生い立ち 3 日本銀行を代表するエコノミストとしての吉野氏 4 金融制度と金融史の権威――経済学博士吉野氏 5 時代をリードした経済評論家としての吉野氏 6 森鴎外研究家としての吉野氏 7 おわりに――反骨と誠意と慈愛の人・吉野俊彦
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