純潔の近代
近代家族と親密性の比較社会学

序 「恋愛」の系譜/問題設定/方法論および主要テーマ
I 純潔の構造 第1章 聖と俗としての恋愛 ロマン主義的愛を聖―俗理論から捉える視角/十九世紀米国のロマンティック・ラブにおける信念と儀礼/ヴィクトリア朝のセクシュアリティ
第2章 男女交際・コートシップ 「清潔なる男女交際」の理想/共同体的男女交際から近代的男女交際へ/女の純潔と男の自制
II 恋愛至上主義の時代 第3章 恋愛至上主義の栄光と陥落 『婦人公論』と『主婦之友』の読書層と特徴/『婦人公論』にみる恋愛結婚言説と男女交際論/『主婦之友』にみる恋愛至上主義と教養型男女交際/恋愛至上主義のアクセプタビリティとそのパラドックス
第4章 日本における友愛結婚の誕生 友愛結婚型配偶者選択パターンへの移行/「家庭」という空間/夫婦愛/悲劇のヒロイン
III 「恋愛結婚」と「近代家族」 第5章 「恋愛結婚イデオロギー」再考 近代家族におけるバリエーション/「恋愛結婚」という用語/「恋愛結婚」の前近代・近代・脱近代/既存の恋愛結婚論の限界と可能性
第6章 自我・恋愛・テロス 近代家族と個人主義/ストーン VS ショーター/「ロマン主義的自我」という表象/ロマンス小説・再帰性・テロス
補章 「家内性の核」の日米比較にむけて 家内性の核/「聖なるもの」としての母性愛/「家内性の核」の比較研究にむけて
あとがき 註 参考文献 索引
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