情の技法
はじめに 坂本 光
第一部 <情>の構図 I 反知識人とは何か――ひとつのアメリカ的伝統 巽 孝之 II 反感情移入の陥穽 ――クリストフ・マルターラーの『ヨーロッパ人をやっつけろ!』における観客の自己欺瞞 平田栄一朗 III 「本当の自分」の政治学――公と私における情の技法 岡原正幸 IV 「甘え」概念について 土居健郎、[プレゼンター]巽 孝之 V 音楽における時間、構造、および情緒について ジョセフ・ゴーギャン、良子・ゴーギャン VI 情行為試論 ――悲しいから泣くのではない。環境事象があるから泣き、悲しむのである。 坂上貴之
第二部 <情>を読み解く VII 世論操作と「情」 川上和久 VIII 情の建築――戦争・記念碑・癒し・忘却 生井英考 IX 情の技法のもつれ――アメリカの創作科と文学批評 吉田恭子 X 国文学作品における情 石川 透 XI 女性たちは愛をどのように生きたか――近代フランスに則して 小倉孝誠 XII ストウ夫人のメロドラマ――『キリスト教徒の奴隷』(一八五五)にみる〈情の技法〉 常山菜穂子 XIII 恋のベストセラー――E・M・ハルの『シーク』を中心に 河内恵子
第三部 <情>を使う XIV 花柳界の粋――“もてなしの芸”に見る芸者の情と心意気 浅原須美 XV 舞踊における怪物的身体 石黒節子 XVI クラシック歌曲におけるアート・オヴ・パッション(情の技法) ボニー・ホーク XVII 血と蜜――作詞と歌における情について 宝野アリカ XVIII ロボットを創ることとは? 藤田善弘、長田純一 XIX ニコラ・テスラと発明の世紀――魔術師たちの時代の終焉 新戸雅章 XX フィクションに生きる――女優・吉行和子による情の技法 吉行和子、[聞き手]宮坂啓造
編集後記 坂上貴之
|