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目次
墓標の民族学・考古学
A5判/上製/283頁
初版年月日:2004/11/15
ISBN:
978-4-7664-1101-0
 
(4-7664-1101-3)
Cコード:C3039
税込価格:6,380円
墓標の民族学・考古学

目次


刊行に寄せて 鈴木公雄

 序 章 墓標の民族学・考古学的研究の目的と方法
一 物質文化研究としての墓標研究
二 墓標の資料的価値
三 墓標に見られる変化と地域的・歴史的・社会的コンテクスト

第一部 物質文化研究の理論的視座
第一章 物質文化研究の学問的地平
一 社会科学における物質文化研究
二 考古学・民族学・民俗学における物質文化研究
第二章 物質文化研究の理論と墓標研究
一 物質文化に見られるアセンブレッジ
二 本質主義批判の方途としてのハイブリディティー概念
三 歴史的・社会的コンテクストとハイブリディティー

第二部 墓標研究の歩み
第一章 日本における墓標研究の歩み
一 考古学における墓標研究史
二 民俗学的な墓標研究と石工についての研究史
第二章 欧米における墓標研究の歩み
一 欧米における墓標研究の位置付け
二 墓標のプロセス考古学的研究
三 日本人による海外での墓標研究の動向

第三部 近世墓標の民族学・考古学的分析
第一章 近世日本における墓標とその型式の変遷
一 近世墓標とは何か
二 近世墓標研究の調査方法
三 近世墓標の型式分類と石材の分類
四 墓標型式の変遷とその画期
第二章 墓標の形態変化と石材流通の諸相
    ――淀川・木津川流域の事例――
一 淀川・木津川流域における近世墓標の形態と石材
二 頭部が弧状を呈する墓標(B型)の普及と和泉石の需要
三 和泉石と墓標型式の普及の背景
四 小結
第三章 墓標の石材に見られる地域的差異(一)
    ――京都府南山城地区で採石される花崗岩の消長――
一 問題の所在
二 墓標型式に見られる地域的差異
三 石材に見られる地域的差異
四 梅谷地区の歴史的背景
五 小結
第四章 墓標の石材に見られる地域的差異(二)
    ――奈良春日裏山産カナンボの消長とその影響――
一 問題の所在
二 奈良における近世石工研究
三 木津郷周辺の墓標から見たカナンボ石使用の地域的傾向
四 カナンボ石採石の歴史的背景と石工集団の消長
五 小結
第五章 葬送単位としての村と墓標造立の意味
    ――奈良県旧磯城郡上之郷村六邑の墓制――
一 郷墓に立つ墓と村墓に立つ墓
二 郷墓研究の概略
三 奈良県旧磯城郡上之郷村六邑の郷墓
四 郷墓における墓標
五 小結
第六章 墓標のアセンブレッジから見た墓地空間
一 問題の所在
二 墓標研究における現象学的視点の必要性
三 墓標研究における統計学的手法の利用
四 空中写真による墓地空間利用順序復元の検証
五 小結
第七章 近世日本における墓標造立行為の復元
一 近世墓標の形態変化とその地域的・歴史的・社会的背景
二 近世墓標の民族学・考古学的分析の要約

第四部 日系移民の墓標の民族学・考古学的分析
第一章 日系移民の物質文化研究と墓標
一 エスニシティ論の理論的枠組みと物質文化研究
二 移民の帰属意識と形態表象としての墓標
第二章 ニューカレドニア日系移民の墓標研究
一 ニューカレドニア日系移民の経緯
二 日系移民の拡散と墓標形態の変化
三 銘文から見たニューカレドニア日系移民にとっての「死」
四 ニューカレドニア日系二世による墓標造立行為の個別分析
五 小結
第三章 ヌメアに生きた日系移民の生活財と墓標
一 ニューカレドニアにおける日系移民の人口移動とヌメアへの定着
二 ヌメアに居住した日系移民の生活財とパターン
三 ライフヒストリーから見た生活財
四 ヌメア市立墓地の中の「日本」エリア
第四章 ニューカレドニア日系移民の墓標造立行為の復元とその意味
一 日系移民墓標の形態変化とその地域的・歴史的・社会的背景
二 日系移民の墓標の民族学・考古学的分析の要約
 終 章 民族学・考古学における墓標研究の理論的地平
一 墓標の文化的ハイブリディティーと墓標造立行為復元の意義
二 墓標研究と民族学・考古学研究の深化

   引用・参考文献
   あとがき
   謝辞
   さくいん

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