No.1307(2026年2月号)
特集
No.1307(2026年2月号)
特集

三田評論
2026年2月号表紙
わが国の令和六年の死亡者数は160万人を超えた。1年で鹿児島県が消滅している勘定である。「多死社会」を考える特集は、最晩年の介護、葬送儀礼の変容、「多死社会」の人口推計など、多様な問題が議論されている。座談会は様々な死をめぐる状況の変化を議論するが、「孤独死」や「コロナ禍」で変容した習俗、はては「AI故人」まで課題は深刻である。塾長年頭挨拶で、生成AI時代における好奇心の重要性が強調されていることは時宜を得た議論。AIに力を発揮させるには、すぐれた問いをたてる人間の能力が必須(塾員クロスロード、菅藤佑太氏)との主張と共鳴している。刊行まで多年を要した『小幡篤次郎著作集』の完結を記念して行われた西澤直子教授の講演は智徳併進の近代における勇気ある実践を活写する。彼の家族観から発した民法における女性の再婚禁止期間にかかわる意見は、約130年後、令和六年に法改正によって実現した。
(赤木完爾)
出生数が年々減少する中、死亡者数は増えていき、「多死社会」という言葉がよく聞かれるようになってきました。高齢社会の先にある、「死」の増加に対して、火葬場不足や、葬祭の簡素化、埋葬の多様化、など様々なことが言われますが、本特集では「多死社会」が言われる中で人々が「死」の捉え方に対してどのような変化を見せているのか、を中心に考察してみました。
光藤祐基さん
ソニーAIアメリカ リードリサーチサイエンティスト、塾員(2000文)
インタビュアー:斎藤英雄(慶應義塾大学理工学部教授)
ふだん、我々がスマホなどのデジタル環境を通じて「きれいな」音楽を享受している、その背景には、「音源分離技術」と呼ばれる画期的な技術革新の登場があります。その音源分離技術の確立に大きな貢献を果たし、このたび矢上賞を受賞した光藤さん。AIを導入し、精度を高めていく、その足跡を語っていただきました。
日本のエンターテインメントの中でも、高い人気を誇る「魔法少女」。現在も様々な媒体でいくつもの新作が発表されています。なぜ「魔法少女」は世代を超えて多くの人々から愛され続けるのか? その魅力とは? 様々な面から「魔法少女」に精通した皆様に思う存分語っていただきました。

母校を思う塾員と篤志家の皆様により、義塾の教育研究活動を財政支援する目的で設立された1世紀余の歴史を有する組織です。
会員の皆様にはご加入期間『三田評論』を贈呈いたします。
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