三田評論

明治31年から続く慶應義塾の機関誌

No.1281(2023年10月号)

特集

一貫教育確立125年

三田評論

─ 表紙絵:志村節子 ─

税込価格:451円(本体410円)在庫あり

定期購読:4,700円(税・送料込)

在庫について

配送料について

定期購読の申込み

寸描2023年10月号について

三田評論10月号

三田評論
2023年10月号表紙

「特集」は「一貫教育確立125年」。参加者は一貫教育校出身者。各校在籍時のエピソードは面白く、独自の校風が色濃く反映されている。受験にとらわれず自由な気風のなかで、早い時期から専門的な学問を志し、将来を見据える多彩な生徒たちが目立つ。在学中は少々突飛な行動しても社会人としての活躍次第で評価が変わる。それも一貫教育の良いところだ。「優勝記念対談」で塾高前監督、現監督は「栄冠」をつかむまでの野球部独自の創意工夫が披露されている。「Enjoy Baseball」には気配りの精神、文武両道の心構えなど、種々の深い意味(都倉氏のエッセイを参照)も込められている。慶應独自のスタイルで高校野球界に一石を投じることをぜひ期待したい。「想い出のつるの屋」(三人閑談)。ゼミ終了後に先生・先輩らと交流する場は重要だ。馴染みの店が消えるのは寂しい限り。新たな「居場所」を見つけるのは、学生達にとって喫緊の課題かもしれない。
(伊藤行雄)

特集一貫教育確立125年

一貫教育確立125年

本年は1898(明治31)年に慶應義塾の一貫教育制度が確立して125年となります。男子校、女子校、共学校と多岐にわたる高校までの各校の個性は、「同一の中の多様」と呼ばれ、独特の「塾風」を形作りながら、大学へとつながっていく独特のシステムです。様々な歴史が形成してきたこの「一貫教育125年」を見つめ直すことで、慶應義塾の役割もより見えてきます。

座談会
「同一の中の多様」が育む豊かな教育とは

那須規子
株式会社国際協力銀行常勤監査役・塾員
斎藤慶典
慶應義塾大学名誉教授
牛場潤一
慶應義塾大学理工学部教授
河野文彦
慶應義塾志木高等学校教諭
山内慶太(司会)
慶應義塾常任理事(一貫教育校担当)

関連記事

一貫教育制度確立125年──一種の気風を感受すべし
大久保忠宗
慶應義塾普通部教諭
思春期を一貫教育校で過ごすということ──精神分析的視点から
濱田庸子
慶應義塾大学名誉教授
慶應の一貫教育に育まれて
菅沼安嬉子
慶應連合三田会長
劇団四季と義塾一貫教育
飯泉佳一
慶應義塾幼稚舎教諭[音楽科 2021~]、元劇団四季俳優[2012~2021])
一貫教育のミッション
上田 誠
元慶應義塾中等部教員、元慶應義塾高等学校教員/前野球部監督・塾員
女子高で〈非常識〉を学ぶ
小平麻衣子
慶應義塾大学文学部教授
一貫教育の「面白さ」──労作展から始まった中国古典研究
田中智行
大阪大学大学院人文学研究科准教授・塾員
日吉の森を守り育てる、普通部生、塾高生
福山欣司
慶應義塾大学経済学部教授

祝! 塾高野球部甲子園優勝

祝! 塾高野球部甲子園優勝

慶應義塾高等学校野球部が107年ぶりとなる、夏の甲子園優勝を果たしました。この夏、各種メディアにおいて様々に話題となった塾高優勝ですが、「エンジョイ・ベースボール」の伝統の下、「KEIO 日本一」の目標を定め、優勝までの軌跡を正しく語れるのが本誌です。上田前監督と森林現監督の対談を中心に、慶應野球の伝統と革新の姿を明らかにしています。




【優勝記念対談】エンジョイ・ベースボールが栄冠をつかむまで

祝! 塾高野球部甲子園優勝
上田 誠
慶應義塾高等学校野球部前監督
森林貴彦
慶應義塾高等学校野球部監督
【Photo News】慶應義塾高等学校107年ぶりの夏の甲子園制覇

甲子園優勝に寄せて

107年前の普通部優勝
山﨑一郎
慶應義塾普通部教諭
Enjoy Baseballはどこから来たか
都倉武之
慶應義塾福澤研究センター准教授
エンジョイ・ベースボールの真髄
堀井哲也
慶應義塾体育会野球部監督
「KEIO 日本一」から17年
七條義夫
慶應義塾高等学校野球部前部長、英語教諭
生徒応援ツアーの舞台裏
首藤聡史
慶應義塾高等学校主事
塾高野球部甲子園優勝に思う
村田作彌
慶應義塾高等学校同窓会事務局長
もうひとつの熱戦
駒村圭吾
慶應義塾大学法学部教授
成長に必要だった2日間──バトン部の甲子園
向吉政人
慶應義塾女子高等学校主事、同バトン部長

話題の人
WBCで広報兼通訳として優勝に貢献

 堀江慎吾さん

堀江慎吾さん

サンディエゴ・パドレス球団通訳・塾員

インタビュアー:遠田寛生(朝日新聞ニューヨーク支局・塾員)

今年3月のWBCに広報兼通訳として参加し、優勝に貢献した堀江さん。大リーグ選手通訳を田中将大投手の渡米とともに始め、現在、ダルビッシュ有投手の通訳としてシーズンを通し多忙な日々を送っています。ニューヨーク学院一期生でもある堀江さんが幼少期から日米を往復しながら身につけたコミュニケーション能力とは? 謙虚な人柄の中に、とても学ぶものがありそうです。

三人閑談
想い出のつるの屋

想い出のつるの屋

三田通り機械工具会館の地下にあった大衆割烹「つるの屋」。そこでは1960年代終わりの開店以来、様々な塾員、教職員、塾生が集い、「夜のゼミナール」や「夜のサークル活動」を繰り広げていました。大先生も胸襟を開いてしまうその魅惑の空間は、残念ながら今はありませんが、つるの屋を愛する人の心の内に存在する、その想い出は永遠です。

浜田彰大
東京理化器械株式会社勤務・塾員
北居 功
慶應義塾大学大学院法務研究科教授
高田晴仁
慶應義塾大学大学院法務研究科委員長・教授
連載
福澤諭吉をめぐる人々その82 北沢楽天 結城大佑
新慶應義塾豆百科78 旧塾監局(煉瓦講堂)
その他
巻頭随筆 丘の上 ────
「Boys be courageous」その先へ!──藤山一郎先輩からのバトン 千住 明
私の始球式自慢 橋本五郎
湛山邸の福澤諭吉 山縣裕一郎
執筆ノート ────
『ハイクポホヤの光と風』 舘野 泉
『人口亡国──移民で生まれ変わるニッポン』 毛受敏浩
『中世哲学入門──存在の海をめぐる思想史』 山内志朗
『脳がゾクゾクする不思議──ASMRを科学する』 仲谷正史(共著)
Researcher’s Eye ────
その水は誰のものか 熊倉和歌子
古くて新しい問題 柳 明昌
塾員クロスロード ────
蔵元のバトン 石井康介
来し方行く末 三木隆士
社中交歓 ────
磁石 久保田達之助、白井美由里、船戸 匠、河瀬 斌
慶應義塾教育充実資金へのご支援のお願い
ヒサクニヒコのマンガ何でも劇場、寸描(伊藤行雄)、山上広場、塾長室日誌(2023年7・8月)、塾内ニュース、三田会だより、慶應〝塾〟語事典、寄付・維持会申込者芳名
  • 2023年三田評論10月号
  • 2023年三田評論8・9月合併号
  • 2023年三田評論7月号
  • 2023年三田評論6月号
  • 2023年三田評論5月号
  • 2023年三田評論4月号
  • 2023年三田評論3月号
  • 2023年三田評論2月号
  • 2023年三田評論1月号
  • 2022年三田評論12月号
  • 2022年三田評論11月号
  • 2022年三田評論10月号
  • 2022年三田評論8・9月合併号
  • 2022年三田評論7月号
  • 2022年三田評論6月号
  • 2022年三田評論5月号
  • 2022年三田評論4月号
  • 2022年三田評論3月号
  • 2022年三田評論2月号
  • 2022年三田評論1月号
  • 2021年三田評論12月号
前号紹介2023年8・9月合併号 No.1279

本と出合う

さらに詳しく見る

次号予告2023年11月号 No.1282

予防医療の未来

さらに詳しく見る

慶應義塾維持会

慶應義塾維持会

母校を思う塾員と篤志家の皆様により、義塾の教育研究活動を財政支援する目的で設立された1世紀余の歴史を有する組織です。
会員の皆様にはご加入期間『三田評論』を贈呈いたします。

さらに詳しく見る

BOOKS慶應義塾大学関連の書籍

  • 應義塾 歴史散歩 キャンパス編
  • 慶應義塾 歴史散歩 全国編
  • 福澤諭吉 歴史散歩
  • 小泉信三エッセイ選 1 善を行うに勇なれ
  • 小泉信三エッセイ選 2 私と福澤諭吉
  • 應義塾 歴史散歩 キャンパス編
  • 慶應義塾 歴史散歩 全国編
  • 福澤諭吉 歴史散歩
  • 小泉信三エッセイ選 1 善を行うに勇なれ
  • 小泉信三エッセイ選 2 私と福澤諭吉