三田評論

明治31年から続く慶應義塾の機関誌

No.1223(2018年6月号)

特集

変わるメディアとジャーナリズム

三田評論

─ 表紙絵:鎮目守治 ─

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三田評論6月号

三田評論
2018年6月号表紙

情報社会の在りようがますます多様化し、情報処理・伝達手段の終わりのない技術革新とともに情報の出し手と受け手の関係も大きく変わりつつある。実際、三大新聞と公営放送でほぼ飽和状態と考えられていた時代がまるで嘘のような、革命的といってよい変化のなかをわれわれは生きている。こうした言い方がまったく奇異に感じられないほど、情報社会の姿形は、大きく変化しつつある。情報の生産もさることながら、情報の消費にあっても、消費が新たな情報を生みだす手段とさえなっている現実もあろう。情報は消費されておしまい、などということはない。仮にそんな出し手受け手がいたとすれば、情報流通における相互に依存し合う関係は成り立ちえない。情報の出し手や作り手はそれぞれにおいて情報を生産し消費するという相互依存の関係があってこそ、その過程に乗る情報の「値打ち」も決まってくるに相違ない。

飯田裕康

特集変わるメディアとジャーナリズム

デジタルメディアの発達に伴い、この10年程のニュースの作り方・伝えられ方・受け取り方の変化は大きく、また急激なものがあります。大手メディアはこれにどう対応しているのか、また新しいネットメディアはどのようにニュースを作っているのか。ソーシャルメディアの影響力も見逃せないなか、ニュースとジャーナリズムの未来を考えていく特集です。

座談会
ニュースの今、そして、これから

八田亮一
日本経済新聞社編集局メディア戦略部長
荻上チキ
評論家、前「シノドス」編集長
津田正太郎
法政大学社会学部教授・塾員
籏智広太
BuzzFeed Japan 記者・塾員
山腰修三
慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所准教授

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中島みゆき
毎日新聞記者、東京大学大学院学際情報学府博士後期課程・塾員
ウェブ時代のニュースと法規制 ── ドイツの事例から
鈴木秀美
慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所教授

話題の人
新人事制度「WAA」が変える日本の働き方

島田由香さん

ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス取締役人事総務本部長・塾員

インタビュアー:小尾晋之介(慶應義塾大学理工学部教授)

日本人の働き方が今、問われています。ユニリーバ・ジャパンでは、いちはやく、働く場所や時間の制限をなくし、働き方の選択肢を増やしていく新人事制度「WAA(ワー)」を実践しています。その陣頭指揮にあたった島田さん。人事という仕事の奥深さについて、女性として働くことへの考え方など、示唆に富むお話しを伺いました。

三人閑談
日本のジーンズ

カジュアルなファッションには欠かせないジーンズ。今、日本で作られるジーンズに、世界中から熱い注目が集まっていることをご存知でしょうか。実は、世界で最も本格的なジーンズが作られているのは、今やアメリカではなく日本なのです。本国で「労働者の作業着」であったジーンズは、どのように日本独自の発展を遂げ、そして世界のファッション界を魅了するに至ったのか。「MADE IN JAPAN」のジーンズをめぐる物語をひもときます。

佐伯 晃
日本ジーンズ協議会顧問・塾員
道家美奈子
アトリエ・ツイン代表取締役、ディレクター・デザイナー・塾員
デーヴィッド・マークス
ファッションジャーナリスト・塾員
時の話題
著作権保護期間の延長
著作権保護期間って、本当に長い方が良いんでしょうか? 三野明洋
保護期間延長に反対する理由 田中辰雄
来たるべき著作権の存続期間延長を前にして…… 奥邨弘司
連載
福澤諭吉をめぐる人々その25
森村兄弟(森村市太郎・森村豊/森村明六・森村開作)
結城大佑
写真に見る戦後の義塾28 藤山記念日吉図書館 伊藤行雄
義塾を訪れた外国人第26回 マイケル・サンデル萩原能久
新慶應義塾豆百科27 三田の東館
その他
巻頭随筆 丘の上 ────
宮廷と和歌 高橋昌男
鉱業の未来について 中里佳明
第90回記念選抜高校野球大会に出場して 森林貴彦
執筆ノート ────
『日本の公教育──学力・コスト・民主主義』 中澤 渉
『ピエ・ノワール列伝──人物で知るフランス領北アフリカ引揚者たちの歴史』 大嶋えり子
『日本文学全集の時代──戦後出版文化史を読む』 田坂憲二
『AI時代のリーダーになる子どもを育てる──慶應幼稚舎ICT教育の実践』 鈴木二正
Researcher’s Eye ────
学者の接待 本領崇一
サイエンスとビジネスの交差点 白沢博満
社中交歓 ────
「太宰治」 篠崎珠樹、立山萬里、清原慶子、斎藤太郎
KEIO Report ────
ワグネル・ソサィエティー・オーケストラ第10回訪欧公演 塩澤修平
塾員クロスロード ────
人生を豊かにした仕事 甘露寺芳子
アスリートを知り己を知り 佐宗洋彦
追想 ────
植村慶一名誉教授を偲んで 御子柴克彦
ヒサクニヒコのマンガ何でも劇場、寸描、山上広場、塾長室日誌、塾内ニュース、三田会だより、表紙絵作者プロフィール、寄付・維持会申込者芳名
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会員の皆様にはご加入期間『三田評論』を贈呈いたします。

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