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西洋思想における「個」の概念

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A5判/並製/390頁
初版年月日:2011/03/25
ISBN:978-4-7664-1808-8
(4-7664-1808-5)
Cコード:C3010
定価 3,780円(本体 3,500円)

西洋思想における「個」の概念
目次 著者略歴

はじめて出会う「個」の哲学。
▼判然としないその姿ゆえに、哲学史の表舞台に立つことがなかった「個」。
アリストテレスからアウグスティヌス、トマス・アクィナス、エックハルト、スコトゥス、ライプニッツ、レシニェフスキまで。
それぞれの思想に8人の専門家が光をあて、「個」の歴史を浮かび上がらせる。
▼巻末にはライプニッツの個体理論である「モナドロジー」の注釈付き全訳を掲載。

目次


論文紹介

1 アリストテレスにおける個の認識(金子善彦)

2 アウグスティヌスにおける個体の可変性についての理解
    ――無形質料の解釈を中心に(佐藤真基子)

3 個の概念に関するトマス説(水田英実)

4 ドゥンス・スコトゥスにおける個の問題(小川量子)

5 エックハルトにおける「個」の概念
    ――「神の摂理」との関連に鑑みて(高橋淳友)

6 個体と世界
    ――ライプニッツから(橋本由美子)

7 ライプニッツにとって個とは何で ……

著者略歴 著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。

中川純男(なかがわ・すみお)
1948年、広島県生まれ。1976年、京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学。1993年、慶應義塾大学文学部教授。2002年、慶應義塾大学言語文化研究所所長に就任。同年、『存在と知―アウグスティヌス研究』(創文社、2000年)が慶應義塾大学「義塾賞」を受賞。2008年、『哲学の歴史』(編著、中央公論新社)、第62回 毎日出版文化賞 特別賞を受賞。2009年4月、慶應義塾大学文学部長に就任。2010年4月9日逝去(享年61歳)。
専門:西洋古代哲学、中世哲学、特に、ストア派哲学、アウグスティヌス。

田子山和歌子(たごやま・わかこ)
1973年、東京都生まれ。慶應義塾大学文学研究科後期博士課程を経て、現在、慶應義塾大学文学部非常勤講師。
近著、論文:「個と普遍、トマス・アクィナスとライプニッツ」(『哲学の歴史』第3巻、中央公論新社、2008年)、The Notion of Law in Leibniz (Keio University Open Research Center for Logic and Formal Ontology. Interdisciplinary Ontology Proceedings of the Third Interdisciplinary Ontology Meetings, Feb. 27th-28th, 2010, Tokyo. Barry Smith, Sumio Nakagwa, Riichiro Mizoguchi eds., 2010年) など。
専門:17世紀ヨーロッパ思想。ライプニッツの形而上学、特に個の問題、神の存在論証に関心を持ち、伝統的なスコラ哲学および、デカルト、アルノー、アルブランシュといった17世紀の同時代人との比較を研究の軸にしている。

金子善彦(かねこ・よしひこ)
1964年、山形県生まれ。慶應義塾大学文学研究科後期博士課程、南山大学助教授を経て、現在、首都大学東京人文・社会系准教授。
近著、論文:「アリストテレスの思惟論再考」(『人文学報』、2009年)、「ポリス的動物の自然性―アリストテレスの政治学・倫理学にみる人間像」(同、2010年)など。
専門:西洋古代哲学。現在は主に、アリストテレスの自然概念がもつ意義に着目しながら、テキストの読み直しを進めている。

佐藤真基子(さとう・まきこ)
1975年、東京生まれ。慶應義塾大学文学研究科後期博士課程を経て、現在、慶應義塾大学文学部非常勤講師。
論文:「アウグスティヌスにおける聖書解釈と愛の概念」(『中世思想研究』、中世哲学会、第47号、2005年)、「アウグスティヌスにおけるanima/animus 概念について」(『哲学』、三田哲学会、第116集、2006年)、「『造られたものを通して』知るとはいかなることか―アウグスティヌス『告白』第十巻六章」(『パトリスティカ』、教父研究会、第10号、2006年)、「『心の口』で語るとはいかなることか―アウグスティヌス De mendacio における」(『中世哲学研究(VERITAS)』、京大中世哲学研究会、第26号、2007年)、「よろこびの経験」(『哲学』、三田哲学会、第120集、2008年)など。
専門:西洋中世哲学。目下の関心は、アウグスティヌスが、言葉についての考察を通して独自の人間観を形成していく思考過程を明らかにすることにある。

水田英実(みずた・ひでみ)
1946年、神奈川県生まれ。京都大学大学院博士課程、福井大学教育学部助教授を経て、広島大学大学院文学研究科教授。退職後、放送大学広島学習センター客員教授、広島大学名誉教授。
近著・論文:「トマス・アクィナス」(『哲学の歴史』第3巻、中央公論新社、2008年):『中世ヨーロッパにおける笑い』(共著、渓水社、2008年)、『中世ヨーロッパにおける伝統と刷新』(同、2009年)、『中世ヨーロッパの祝宴』(同、2010年)、「『分析論後書注解』におけるトマス・アクィナスの知識論(3)―Expositio Libri Posteriorum, lib.1, lect. 3 による」(『比較論理学研究』4、2007年)、「ハビアンの文化相対主義」(『比較日本文化学研究』1号、2008年)、「古より今に至るまで日本に哲学なし―中江兆民『一年有半』」(同2号、2009年)、「「水草の上の物語」に見る寓意―本居宣長による漢意批判の二面性」(同3号、2010年)など。
専門:西洋中世哲学。トマス・アクィナスの哲学を中心に西洋中世思想の研究に従事するいっぽう、文化内開花という観点から、非ヨーロッパ世界において顕在化された哲学とキリスト教のあり方にも関心をもつ。

小川量子(おがわ・りょうこ)
1959年、東京都生まれ。上智大学文学部哲学科博士課程を経て、現在、立正大学文学部非常勤講師。
近著、論文:「ドゥンス・スコトゥス」(『哲学の歴史』第3巻、中央公論新社、2008年)、「フランシスコ・スアレス」(同、第4巻、2007年)、「ヨハネス・ドゥンス・スコトゥスにおける罪の問題」(『フランシスコ会学派における自然と恩恵』、教友社、2010年)、「スコトゥスの『形而上学問題集』における個的段階―スコトゥスによるヘンリクスの実体形相のlatitudo の受容」(『中世哲学研究』、京大中世哲学研究会、第25号、2006年)など。
専門:西洋中世哲学。アリストテレスやアヴィケンナの哲学と主意主義的な神学思想とを独自な仕方で捉え直したスコトゥスの哲学的理解と近代における哲学や科学理論への影響関係に興味をもっている。

高橋淳友(たかはし・じゅんすけ)
1964年、青森県生まれ。東北大学大学院(博士課程前期)、広島大学大学院(博士課程後期)修了。博士(文学)。
近著、論文:「「魂の乗りもの(オケーマ)理論」とトマス・アクィナス」(『中世思想研究』、中世哲学会、52号、2010年)など。
専門:西洋中世思想。中世においてイスラム教圏から流入してきた知性認識論等により、西洋キリスト教思想が受けた影響に興味を抱いている。現在はこれに加え、中世の西洋における新プラトン主義の展開を、中世西洋思想界と「魂の乗りもの(オケーマ)」理論の対峙という点から考えてみることにも、関心を抱いている。

橋本由美子(はしもと・ゆみこ)
1956年、鳥取県生まれ。同志社大学卒業、中央大学大学院博士後期課程を経て、現在、中央大学文学部兼任講師。
近著、論文:「スピノザの特質」、「属性は〈統一〉されるのか―『エチカ』第一部、定理9、定理10」(中央大学文学部『紀要』、45号、2003年)、「レヴィナス、他者を迎接する分離」(同、48号、2006年)、「都市と感受性」(同、50号、2008年)など。
翻訳:ルネ・ブーブレス『ライプニッツ』(白水社クセジュ、1996年)、アラン『小さな哲学史』(みすず書房、2008年)ドゥ・ヴァーレン『精神病』(共訳、みすず書房、1994年)など。
専門:17世紀ヨーロッパ思想。今の時代にライプニッツの思想がどのように読まれうるのか、その可能性に関心をもっている。

藁谷敏晴(わらがい・としはる)
1948年、東京都生まれ。慶應義塾大学文学研究科博士課程、徳島大学助教授を経て、現在、東京工業大学大学院教授。
近著、論文:「ガルランドゥス・コンポティスタの論理学」(『哲学の歴史』 第3巻、中央公論新社、2008年)、Aristotle’s Master Argument about Primary Substance and Leśniewski’s Ontology: A Formal Aspect of Metaphysics, (R. Rashed and J. Biard eds., Les Doctrine de la Science de l’Antiquité á l’ Âge Classique, Leeven, Peeters, 1999年)など。
専門:論理学、特に、論理的存在論に関心を寄せている。

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