慶應カレンダー表紙

【表紙】歌川広重『東海道五拾三次之内・平塚』 〔天保前期〕 保永堂刊 横大判錦絵1枚(慶應義塾所蔵)

 

慶應カレンダー2018

彩り美しい和・洋の貴重書を12カ月にあしらった壁掛けカレンダー(A3判)です。それぞれの貴重書の解説のほか、義塾の主な記念日やキャンパスも紹介しています。三田会の記念品や贈り物に。
 
監修の関場武先生(慶應義塾大学名誉教授)より2018年版に対するメッセージをいただきました!
●慶應カレンダーのはじまりと、コンセプト
     
KEIO CALENDARは2000年度版が最初です。
そのもとを辿れば、1996年に慶應義塾がグーテンベルク聖書を購入した時ということになります。それをきっかけに文献のディジタル化へ向けてのプロジェクト研究が始まり、その流れの中で、慶應義塾が所蔵する各種の資史料の公開が進み、そのひとつとしてカレンダーというかたちでの情報発信がスタートしました。
グーテンベルク聖書はカレンダーの表紙を2000年度から2005年度まで6年にわたり飾り、2008年度にも採用されていますが、それに象徴されるように、初期の頃は西洋関係のものが多く採用されていました。
近年はむしろ日本のものが中心で、浮世絵や絵入り版本、奈良絵本・絵巻等が多く登場します。暦ですので、なるべく季節感のあるものを選び、また、慶應義塾キャンパスの地域性も考慮して選択しています。
伝統ある学塾慶應義塾には、宝物とも言える文物が数多くあります。これからもその発掘につとめ、国内はもとより海外にも発信していきたいと考えています。

 

 
初版年月日: 2017/11/10

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2018年カレンダーの構成です。
 
     
慶應カレンダー  
   
【表紙】歌川広重『東海道五拾三次之内・平塚』 〔天保前期〕 保永堂刊 横大判錦絵1枚(慶應義塾所蔵)  
     
1月号 慶應カレンダー
7月号 慶應カレンダー
 
     
1月
池田東籬亭編・書、西川龍章堂助筆、森川保之、菱川清春画『〈増補躾方〉女訓百人一首錦鑑』 天保15(1844)年春刊 大本1冊
7月
『踊尽草紙絵巻』 〔江戸前期〕写 1軸(慶應義塾大学附属研究所斯道文庫センチュリー財団寄託書)
 
 
2月号 慶應カレンダー
8月号 慶應カレンダー
 
     

2月
前北斎為一『富嶽三十六景・礫川雪ノ旦』 〔天保2(1831)〕年 永壽堂西村屋与八刊 横大判錦絵1枚(慶應義塾所蔵)

8月
前北斎為一『富嶽三十六景・甲州三坂水面』 〔天保2(1831)〕年頃 永壽堂西村屋与八刊 横大判錦絵1枚(慶應義塾所蔵)
 
 
3月号 慶應カレンダー
9月号 慶應カレンダー
 
     
3月
六樹園石川雅望・芍薬亭長根等撰、岳亭定岡画、守川捨魚書、『狂歌節用集』上 〔文政・天保〕刊 半紙本1冊
9月
近衛尚通写 『内外口伝歌』 1軸 永正7年(1510)(慶應義塾大学附属研究所斯道文庫蔵)
 
 
4月号 慶應カレンダー
10月号 慶應カレンダー
 
     
4月
『グーテンベルク42行聖書』(マインツ、1455年頃)(慶應義塾図書館所蔵)
10月
『中しやうひめ(中将姫)』 〔江戸時代初期〕写 横・奈良絵本 存下巻1冊 (慶應義塾大学附属研究所斯道文庫蔵)
 
 
5月号 慶應カレンダー
11月号 慶應カレンダー
 
     
5月
歌川広重画『〈東都〉司馬八景・高輪帰帆』 〔越前屋平三郎〕刊 横大判錦絵1枚(慶應義塾所蔵)
11月
 『ジャック・カロ『修道院の光』(パリ:フランソワ・ラングロワ、1646年)(慶應義塾図書館所蔵)
 
 
6月号 慶應カレンダー
12月号 慶應カレンダー
 
     
6月
石川丈山筆 『瀟湘八勝詩巻』 〔江戸初期〕写 1軸(慶應義塾大学附属研究所斯道文庫センチュリー財団寄託書)
12月
『十二月節』下巻〔大晦日〕 〔江戸時代後期〕写 絵巻1軸(慶應義塾大学文学部古文書室所蔵)
 
 
     
●【KEIO CALENDAR 2018】の中から

 小生が監修する立場になってから12、3年になりますが、和漢洋・古今東西の典籍・文書類の宝庫とも言うべき慶應義塾、メディアセンター、附属研究所斯道文庫等の所蔵品の中から、季節感や地域性を考慮しつつ、尤品を選んで来ました。

 

2018年版は、まず、何と言っても表紙に採用した広重「東海道五拾三次之内・平塚」が楽しい一枚です。解説にも少し長く記しましたが、何気無いようで、うまく計算された構図です。一所懸命に、でも何処と無くマンガチックに走る飛脚の息遣い、戻り客が無く駕籠を畳んで大磯に戻るすれ違う駕籠かき達の心情が伺えるような雰囲気。まあるく優しい山と鋭角的な山、その間にチラッと覗く真っ白な富士、強く折れ曲がった田圃の間の細い街道、遠くの橋と渡りかける旅人たち、そしてそれらを包む疎らな松並木。見事と言うよりほかはありません。慶應義塾の高橋誠一郎浮世絵コレクションには、7種ほどの広重「東海道五十三次」がありますが、やはり出世作のこの保永堂板シリーズが一番気合が入っており、好感が持てます。


広重(1797〜1858)は北斎(1760〜1849)を意識し影響を受けているところがあります。如何にもといった奇抜な構図を次々と打ち出した鬼才北斎と違って、広重には感心しない出来も散見されますが、「名所江戸百景」シリーズのような傑作もあり、背後にさりげなく意図を隠している例も多くあります。
なお、通称「人物東海道」(1852刊)平塚の背景にも、この愛くるしい高麗山が書き込まれています。右下の窓には、「行書東海道」から、馬入川のほとりで渡し舟の戻りを待つのどかな一枚を出しました。


 
     

次いでまた浮世絵ですが、2月の前北斎為一の「富嶽三十六景・礫川雪ノ旦」の冴え冴えとした開放感もご覧頂きたく、5月の広重の「〈東都〉司馬八景・高輪帰帆」も、右下窓に出した「江戸名所図会・高輪大木戸」と合わせると、色々な物語が出来る一枚です。

 

書では6月の「瀟湘八勝詩巻」。5月の「高輪帰帆」に続く中国の「瀟湘八景」ものですが、江戸初期の漢詩人・書家として高名な石川丈山(1583〜1672)の見事な隷書で、巻物に仕立て上げられた装丁も気品があります。

 

10月の奈良絵本「中しやうひめ」は、1月の「〈増補躾方〉女訓百人一首錦鑑」の頭書に「中将姫一代記」が収載され、同作を下敷きの一つにしている折口信夫の小説「死者の書」の注釈書が45年ぶりに文庫本化されたことにちなみ、掲出しました。下巻だけの端本(はほん)ですが、古態を示す奈良絵本であり、多くの人に読まれた痕跡のうかがえるものとして、派手なものではありませんが掲載しました。

 

11月のJ.カロの「修道院の光」は、岩合氏の写真集ならぬたまたまの空前の猫ブームに乗ったわけではありませんが、この寓意のある扉絵をはじめ、様々なことを考えさせてくれる内容を有する一本として掲出しました。

 

掉尾12月の「十二月節」は、詞書は各行事の謂れ等を説明したもので平凡ですが、絵は12ヶ月の年中行事にまつわる京都の庶民の姿を品よく丁寧に描いた画巻。慶應義塾図書館長も務め文学部古文書室の基礎を築いた目利きの故野村兼太郎経済学部教授の旧蔵品で、初登場です。

 

以上数点を取り上げ補足説明を致しましたが、画像をじっくり眺めていただくと、様々な物語が見えてくるはずです。これは書物ではなく、実用性を考慮したカレンダーですが、時に振り返ってみたり、画像を眺めて、皆様それぞれの物語をお創り頂ければ幸甚です。

(監修者・名誉教授 関場 武)


 
     
 
 

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