三田評論

明治31年から続く慶應義塾の機関誌

No.1270(2022年10月号)

特集

大学院教育を考える

三田評論

─ 表紙絵:清川泰次 ─

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寸描2022年10月号について

三田評論10月号

三田評論
2022年10月号表紙

特集の大学院教育。経験的には講義より、試行錯誤や研究交流に没頭し、期限内に成果を出す濃密な時間こそ、主体的学びや柔軟発想を育成したように思う。話題の人「生みの苦しみを重ねて」は、何かを体得する唯一の手段ではないか。「グローバル法務人材の養成」にも、大学院の新たな可能性を感じた。要は、刺激・集中・出会いの場と、それを許す金を提供できるか。時の話題に「食料安全保障」。いつでも、どこでも、誰でも、突然飢える現実を直視し、早急な合意形成を願う。ヒサマンガの源流は今泉秀太郎の漫画かも。三人閑談の「数え方」。言われてみればの奥深さ。方向表現も前後左右、東西南北、上り下りを使い分け。近田火日輝の「費やされた時間」に納得。筆者も無印の机を大改造。生活空間のシンプル化に膨大な時間。執筆ノートに「リスクを考える」。戦争の悲惨さも忘れてしまうのが、人類最大のリスクでは。社中交歓で達磨忌を知る。
(山崎信寿)

特集大学院教育を考える

大学院教育を考える

日本は、大学院修了者が企業においてあまり厚遇されないと言われ、博士課程へ進む学生も減少傾向にあります。しかし、国際競争力を高めイノベーションの力を育むためにも、より大学院教育が重要となっています。社会人の「リカレント」(学び直し)の必要性も高まる中、より複雑化する世界に対応するために、大学院で「専門性」をどのように身につけるか。各データも豊富に扱いながら特集しました。

座談会
今こそ必要となる大学院で学ぶ「専門性」

吉田 文
早稲田大学教育・総合科学学術院教授
有沢正人
カゴメ株式会社CHO〔最高人事責任者〕、常務執行役員
稲蔭正彦
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科委員長、同教授
神成文彦
慶應義塾大学理工学電気情報工学科教授
松浦良充(司会)
慶應義塾常任理事【教育担当】・文学部教授

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香川大学教育学部教授
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天谷雅行
慶應義塾常任理事(研究担当)
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松尾 弘
慶應義塾大学大学院法務研究科教授、グローバル法務専攻長

話題の人
生みの苦しみを重ねて 映像表現の第一線へ

奥山由之さん

奥山由之さん

写真家、映像作家・塾員

インタビュアー:竹内熙一郎(NHK秋田放送局・塾員)

ファッションや広告、音楽の世界で独自の映像表現を打ち出してきた奥山由之さん。今年2月には12年間のクライアントワークを集成した写真集『BEST BEFORE』を出版。500ページを超える大作となりました。イメージが氾濫する現代に、写真や映像はどのような力をもつか。活動の原点となった映画制作や現在の創作に対する思いを伺いました。

三人閑談
〝数え方〟をめぐって

〝数え方〟をめぐって

日本語の助数詞による、ものの“数え方”は結構複雑で、母語としない人は苦労するようです。それと同じように外国語の数の表し方に戸惑った経験がある方も多いと思います。では、数学の考え方から見ると数を数えるという行為はどう捉えられるのか? 身近な数え方にも多様な面があることに気付かせてくれる閑談です。

曽布川拓也
早稲田大学グローバルエデュケーションセンター教授・塾員
飯田朝子
中央大学国際経営学部教授・塾員
宮代康丈
慶應義塾大学総合政策学部准教授
時の話題
食料安全保障を考える
食料安全保障をめぐる国際社会の四半世紀 小林寛史
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アフリカの「食料危機」を捉える視点 佐川 徹
連載
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国際医療福祉大学学長に就任して 鈴木康裕
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『女性兵士という難問──ジェンダーから問う戦争・軍隊の社会学』 佐藤文香
『リスクを考える──「専門家まかせ」からの脱却』 吉川肇子
Researcher’s Eye ────
人間と金属 曙 紘之
コロナ禍と創薬の知的財産法制度 竹中俊子
塾員クロスロード ────
地図のDNA 塚田野野子
シンプルさと装飾性 近田火日輝
社中交歓 ────
達磨 堤 志行、川野泰周、大谷一途、杵島正洋
慶應義塾教育充実資金へのご支援のお願い
時は過ぎゆく ────
村井実先生百歳 川上清文
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慶應義塾大学病院予防医療センターの森ビル株式会社虎ノ門・麻布台プロジェクトA街区タワーへの拡張・移転について 高石官均
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ヒサクニヒコのマンガ何でも劇場、寸描(山崎信寿)、山上広場、塾長室日誌(2022年7・8月)、塾内ニュース、三田会だより、慶應〝塾〟事典、寄付・維持会申込者芳名
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母校を思う塾員と篤志家の皆様により、義塾の教育研究活動を財政支援する目的で設立された1世紀余の歴史を有する組織です。
会員の皆様にはご加入期間『三田評論』を贈呈いたします。

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