No.1255(2021年5月号)
特集
No.1255(2021年5月号)
特集
三田評論
2021年5月号表紙
日吉記念館に卒業生と新入生。集えてよかった。義塾史展示館やミュージアムなども楽しんで。展示を「内輪褒め」にしないはさすがの見識。「福澤諭吉をめぐる人々」にも、挑戦人材を惹きつける仁徳オーラが。「演説館」の電力システム改革に、電力の鬼(18年2月号)は何を思うか。一方、いまだに下着の色まで規制する、福澤流とは真逆の中高校則も。慶應と早稲田だけでも100万人以上は輩出したはずの自立精神は、なぜ社会に浸透しないのか。視野を広げ、自分を見つめる「転職」や「国際文化交流」が思考転換の契機になれば。ナポレオンは行軍する兵士の靴も重視していたとのこと。日本の旧陸軍とは大違い。なお、自衛隊の靴は、一般靴には希な日本工業規格品。「執筆ノート」に奇書紹介。作り話を、見てきたように精緻かつ体系的に描写する技。40年近く前、ハラルト・シュテュンプケの『鼻行類』に仰天。義塾財政にもコロナの影。オンライン化は未来投資と考えよう。
(山崎信寿)
この5月、三田キャンパスに待望の福澤諭吉と慶應義塾史を展示する施設「福澤諭吉記念慶應義塾史展示館」が開館の予定です。日本近代の学塾の歩みはこれまで大学沿革史の編纂という形で進められてきましたが、今世紀に入り、より広い層へ伝えるための「展示」が各大学で盛んになっています。満を持して誕生する160年を超える慶應義塾の歩みを伝える展示施設に期待が高まっています。
末藤梨紗子さん
ビジョナル株式会社執行役員 CFO兼CAO・塾員
インタビュアー:田村次朗(慶應義塾大学法学部教授)
「ビズリーチ」のCMでおなじみのVisionalで執行役員CFO兼CAOとして活躍する末藤さん。人材ビジネスの新たな領域「HR Tech(ヒューマンリソース・テクノロジー)」での転職におけるデジタル・トランスフォーメーション(DX)について、自らの転職体験も交えて語っていただきました。幼少時から日本と海外を往復する中で育まれた国際感覚がスタートアップに新しい風を吹かせています。
今年はナポレオン・ボナパルトがセント・ヘレナで没してから200年。毀誉褒貶という言葉が付きまとう、稀代の「英雄」には、今もその評価について議論が絶えません。フランス大革命という近代の扉を開けた時代においてナポレオンが果たした役割とは? 軍事面、政治面、政治思想史上の位置などについて、同時代の文学者の証言も含めて、語り合う閑談です。
母校を思う塾員と篤志家の皆様により、義塾の教育研究活動を財政支援する目的で設立された1世紀余の歴史を有する組織です。
会員の皆様にはご加入期間『三田評論』を贈呈いたします。