No.1254(2021年4月号)
特集
No.1254(2021年4月号)
特集
三田評論
2021年4月号表紙
巻頭写真と記事から、鶴岡タウンキャンパスの大発展を知る。北里研究所の「国を頼らず」精神が鶴岡にも。この先導的地方創生の一方で「地域衰退」の執筆ノートも。コロナ禍は困窮を極める人々も増やした。人は見知らぬ多くの人々の支えなしに生きることはできない。援助ではなく互助なのだ。社会保障や社会資本の充実、ソーシャルワーカーの待遇改善や労働時間の短縮などを訴えた暉峻淑子の「豊かさとは何か」から32年。互助の歩みは遅い。消費税を含む非消費支出額を確認することを勧めたい。共同体である国に納めるお金が、国民の基本的人権の確保に有効に使われることを願う。特集は大学に集まる文化財を学びに活用する多くのヒントを示している。現物は表層のみならず、素材から偶然の付着物に至るまで、情報の塊である。キャンパスの下に埋まっていた文化財も、文字通り、先人達の生活の上に今があることを教えてくれる。考古との連携も。
(山崎信寿)
この4月に慶應義塾初のミュージアムとして、慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)が一般公開となります。公立のミュージアムとはまた違う、「大学ミュージアム」は研究・教育の役割も担い、また展示においてもチャレンジングなことができる可能性を持っています。海外では先導的な役割も担う大学ミュージアムの未来を考える特集です。
清水真弓さん
トロンボーン奏者・塾員
インタビュアー:森 泉(慶應義塾大学名誉教授)
南西ドイツ放送交響楽団の首席トロンボーン奏者として、ドイツの地で活躍する清水さん。理工学部出身で日本の音楽大学を経ていない異色の経歴ですが、ソロ活動にも力を入れ、一層の活躍が期待されています。湘南藤沢中高時代からワグネルでの慶應時代のこと、ドイツでの修業時代のこと、トロンボーンという楽器の魅力など、存分に語っていただきました。
母校を思う塾員と篤志家の皆様により、義塾の教育研究活動を財政支援する目的で設立された1世紀余の歴史を有する組織です。
会員の皆様にはご加入期間『三田評論』を贈呈いたします。