三田評論

明治31年から続く慶應義塾の機関誌

No.1285(2024年2月号)

特集

エネルギー安全保障を考える

三田評論

─ 表紙絵:志村節子 ─

税込価格:451円(本体410円)在庫あり

定期購読:4,700円(税・送料込)

在庫について

配送料について

定期購読の申込み

寸描2024年2月号について

三田評論2月号

三田評論
2024年2月号表紙

特集は「エネルギー安全保障を考える」。世界の主要国の中で異例なほどエネルギー自給率が低いといわれる日本。我が国のエネルギー安全保障とは何か。ガソリン価格の変動には神経を尖らせる一方で、危機感が薄い。座談会から見えてくる世界各国のエネルギーを求めての国際政治での駆け引きは熾烈なもの。エネルギー危機は国家存亡にかかわる意識を持つべき、というのが筆者の論者諸氏から受けた強いメッセージ。岩倉使節団を扱った「講演録」について。教育を中心に最先端の文化を見聞した使節団。英国側から用意された表の顔だけでなく、その裏の貧困状況も当時の記録「実記」に残されている。原資料に基づく話題が満載。「三人閑談」の冒頭で福澤の書が上手か下手かを巡る話。書や手紙の文字を見ればその人の個性を感じ取れるもの。福澤の書には温かく優しい人柄を反映しているというのが鼎談での見方。福澤の「書」の新たな再評価といえよう。
(伊藤行雄)

特集エネルギー安全保障を考える

エネルギー安全保障を考える

日々の生活に絶対に欠かせないエネルギー。輸入に頼るエネルギー資源を安価に購入できる間は、われわれ日本人はエネルギー安定供給の重要性をあまり意識してきませんでしたが、現在、エネルギー供給国を含む国々で大きな紛争が起き、かつてないほどにエネルギー安全保障の重要性が言われています。再生可能エネルギーへのシフトが世界中で進む中、ますます複雑化する、エネルギー安全保障のあり方を考える特集です。

座談会
エネルギーから見えてくる国際政治のゆくえ

竹原美佳
独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)エネルギー事業本部調査部長
白鳥潤一郎
放送大学教養学部准教授・塾員
田中浩一郎
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授
宮岡 勲 (司会)
慶應義塾大学法学部教授

関連記事

未だ続く旧ソ連空間再編──資源地政学とエネルギー安全保障の視点から
稲垣文昭
秋田大学大学院国際資源学研究科教授・塾員
日本のGX(グリーン・トランスフォーメーション)をいかに進めるか
竹内純子
国際環境経済研究所理事、U3イノベーションズ合同会社代表、東北大学特任教授・塾員
 

話題の人
大ヒット『SPY×FAMILY』を制作

和田丈嗣さん

和田丈嗣さん

アニメーションプロデューサー、株式会社WIT STUDIO代表取締役社長

インタビュアー:石川俊一郎(慶應義塾名誉教諭・評議員、映画プロデューサー)

2022年よりTVアニメシリーズが始まり、昨年末に劇場版が公開された『SPY×FAMILY』。老若男女に大変な人気で、観られた方も多いのではと思います。TVアニメ、劇場版、両方の制作を手掛けたプロダクション、WIT STUDIOの社長である和田さんに、この作品の世界観創作の秘密、数々の仕掛け、また現在のアニメーション業界の現状など、興味深いお話しを伺いました。ファンの方のみならず、必見です!

三人閑談
福澤諭吉の「書」

福澤諭吉の「書」

有名な「独立自尊」の扁額を始め、福澤諭吉の書は、200種類ほど残っているそうですが、今までどういうわけか、その書はあまり評価が高くなかったようです。それはどうしてなのか? 書道史、書道文化研究の第一人者を招いて、あらためて福澤諭吉の書を論じる、この閑談は、福澤諭吉の書に新しい光を当てています。

名児耶 明
一般財団法人筆の里振興事業団理事/筆の里工房副館長
鈴木隆敏
一般社団法人福澤諭吉協会監事・塾員
西澤直子
慶應義塾福澤研究センター教授
時の話題
魅力あふれる地、北陸 武田幸男
女性が働きやすい社会の実現に向けて~福井県の挑戦~ 鷲頭美央
北陸新幹線敦賀延伸開業にあたっての期待──富山県でのデジタルを活用した観光施策を振り返って 岩本健嗣
講演録
ヴィクトリア朝の岩倉使節団──幕末維新期における文化接触と〈知〉をめぐる旅
太田昭子
連載
福澤諭吉をめぐる人々その86 澤 茂吉 都倉武之
From Keio Museums・20 金子諭吉の使用した下駄スケート 横山 寛
新慶應義塾豆百科82 日本最初の図書館学校
その他
巻頭随筆 丘の上 ────
群馬県立女子大学学長となって 塩澤寛樹
千葉黎明学園創立百周年 西村 清
感謝の気持ちを音に乗せて 野田留美奈
執筆ノート ────
『前田久吉、産経新聞と東京タワーをつくった大阪人』 松尾理也
『日本女性のライフコース──平成・令和期の「変化」と「不変」』 樋口美雄(共編)
『免疫「超」入門──「がん」「老化」「脳」のカギも握る、すごいシステム』 吉村昭彦
『思考の方法学』 栗田 治
Researcher’s Eye ────
サステナビリティと会計の未来 浅野敬志
慶應理工の秘めた魅力 柿沼康弘
生徒とともに考えるELSI 内山正登
塾員クロスロード ────
全国へ! 赤ちゃん食堂を! 菊地愛美
奔放な想像力という舟を寿ぐ 和佐野有紀
社中交歓 ────
レモン 矢口 勉、都丸孝之、小平麻衣子、天野英晴
令和6年能登半島地震 ご支援のお願い
時は過ぎゆく ────
スケート部創部100周年記念式典・祝賀会を開催 竹田恆治
ラグビー早慶戦の思い出とその歴史──100回記念試合を経て、魂のラグビー誕生を回想する 川上純一
追想 ────
医学・医療のために走り続けた人──猿田享男先生を偲ぶ 齊藤郁夫
生田正治さんを偲ぶ 安西祐一郎
寸描(伊藤行雄)、山上広場、塾長室日誌(2023年12月)、塾内ニュース、三田会だより、慶應〝塾〟語事典 、寄付・維持会申込者芳名
  • 2024年三田評論2月号
  • 2024年三田評論1月号
  • 2023年三田評論12月号
  • 2023年三田評論11月号
  • 2023年三田評論10月号
  • 2023年三田評論8・9月合併号
  • 2023年三田評論7月号
  • 2023年三田評論6月号
  • 2023年三田評論5月号
  • 2023年三田評論4月号
  • 2023年三田評論3月号
  • 2023年三田評論2月号
  • 2023年三田評論1月号
  • 2022年三田評論12月号
  • 2022年三田評論11月号
  • 2022年三田評論10月号
  • 2022年三田評論8・9月合併号
  • 2022年三田評論7月号
  • 2022年三田評論6月号
  • 2022年三田評論5月号
  • 2022年三田評論4月号
  • 2022年三田評論3月号
  • 2022年三田評論2月号
  • 2022年三田評論1月号
前号紹介2024年1月号 No.1284

新春対談:「慶應義塾の目的」へと向かうために

さらに詳しく見る

次号予告2024年3月号 No.1286

変わる家族と子育て

さらに詳しく見る

慶應義塾維持会

慶應義塾維持会

母校を思う塾員と篤志家の皆様により、義塾の教育研究活動を財政支援する目的で設立された1世紀余の歴史を有する組織です。
会員の皆様にはご加入期間『三田評論』を贈呈いたします。

さらに詳しく見る

BOOKS慶應義塾大学関連の書籍

  • 應義塾 歴史散歩 キャンパス編
  • 慶應義塾 歴史散歩 全国編
  • 福澤諭吉 歴史散歩
  • 小泉信三エッセイ選 1 善を行うに勇なれ
  • 小泉信三エッセイ選 2 私と福澤諭吉
  • 應義塾 歴史散歩 キャンパス編
  • 慶應義塾 歴史散歩 全国編
  • 福澤諭吉 歴史散歩
  • 小泉信三エッセイ選 1 善を行うに勇なれ
  • 小泉信三エッセイ選 2 私と福澤諭吉