No.1282(2023年11月号)
特集
No.1282(2023年11月号)
特集
三田評論
2023年11月号表紙
特集は「予防医療の未来」。保健管理センターで腹囲の測定が始まったのは2000年代の中頃か。当時、予防医学で真剣に研究されていたメタボリックドミノへの恐怖など考えもしなかった。生活習慣病から来る病いを未然に防ぐ諸研究の話をぜひお読みいただきたい。「ゴムまりを指で押したときに生じる」(三村氏)凹みと反発力、メンタル面での抵抗力の話であるが、この弾力性の譬えも予防医学の大事な要素と思われる。ところでセンターが、麻布台ヒルズに引っ越すことは聞いていた。だが麻布台ヒルズ地域を中心としたデータを集めるなど、多少気になる意見が出ている。一部の地域を重視するというのはどうかと思うが、筆者の思い違いであろうか。「片づけの極意」(三人閑談)。整理整頓が苦手な人には耳の痛い話。家庭での片づけは女性が中心になりがち。働く女性が当たり前の時代、「専業主婦の居心地の悪さ」を訴える二人の女性の声は却って新鮮に響く。
(伊藤行雄)
人生100年時代、より質の高い健康寿命を延ばすために、病気ではない“未病”の時から積極的に介入していく予防医療の重要性がますます高まっています。身体、精神の両面が健康である“ウェルビーイング”の状態をどのように維持していくのか。麻布台ヒルズに移転・開業する慶應義塾の予防医療センターの役割とともに考えていく特集です。
巷間数多くの指南書が出版されている“片づけ”。他方、私たちの生活における悩みの種でもあります。なぜ、モノは増え続けるのか? どうして捨てられないのか? 「断捨離」や「ミニマリスト」が注目される中、“整えられた空間の気持ち良さ”はどうすれば実現できるのか。片づけや収納に精通する3人が整理された空間づくりについて語り合いました。
母校を思う塾員と篤志家の皆様により、義塾の教育研究活動を財政支援する目的で設立された1世紀余の歴史を有する組織です。
会員の皆様にはご加入期間『三田評論』を贈呈いたします。