No.1274(2023年2月号)
特集
No.1274(2023年2月号)
特集
三田評論
2023年2月号表紙
特集は「日本の“働き方”再考」。働きながら大学院に通ってスキルアップできる時代。従来とは違う雇用契約で自分独自の能力を発揮できるジョブ型のメリットには魅力的な要素も多い。しかし今の日本で雇用形態を一挙に変える体制ができているとは到底思えない。赤提灯の飲み屋街で発散するエネルギーは明日の糧か無益な消費か。一番気になるのは、少子化の時代、将来を夢みる新卒の若者たちの就職とその後の人材育成。ジョブ型の社員を揃えた会社が日本の風土に合うのかどうか、論者諸氏の知見を参考に更に問うべき課題。「間取りという小宇宙」は間取り図の世界を遊ぶ三人閑談。ついの住家となる戸建てやマンションを購入するとき、気になるのが建物の方位。南向きを嫌う人はまずいない。それから部屋割と水回り。家相や風水は頭の片隅にあるものの、玄関に黄色や緑のものを置く程度の俄か知識を働かせて工夫を凝らす。それも1つの愉しみ。
(伊藤行雄)
「ジョブ型」って本当は何? 巷間よく言われる雇用の形態を指すこの言葉ですが、日本では様々な使われ方をしているようです。「働き方」は本当に毎日の生活に関わるもので、働く側も、会社側もよりよい働き方を模索し続けているのだと思います。コロナ禍のテレワーク導入も絡み、まさに激変期にある「日本の働き方」が向かう先はどこなのでしょうか。
末吉里花さん
一般社団法人エシカル協会代表理事・塾員
インタビュアー:井本直歩子(一般社団法人SDGs inSports 代表理事・塾員)
SDGsの広がりによって、気候変動に留まらず、今さまざまな社会問題がクローズアップされています。人権侵害、児童労働、貧困格差、生物多様性等々……。末吉里花さんはこうした社会課題の解決に向け、「エシカル」の観点から啓蒙・普及・教育に取り組みます。マスメディアの仕事で培った発信力を武器に、広範な課題を解決へと導くために奮闘する末吉さんの活動とこれからのアクションについて話を伺いました。
多くの日本人が親しみをもつ間取り。住宅チラシの不思議な図形に魅せられ、想像を掻き立てられた人も少なくないのではないでしょうか。戦後日本の住宅需要拡大にともない、間取り図は一般家庭に普及し、バブル期には過熱する住宅開発によって“不思議な間取り”が数多く生まれました。1990年ごろには家相や風水ブームも。そんな私たちの生活に身近な「間取り」の魅力に迫ってみました。
母校を思う塾員と篤志家の皆様により、義塾の教育研究活動を財政支援する目的で設立された1世紀余の歴史を有する組織です。
会員の皆様にはご加入期間『三田評論』を贈呈いたします。