三田評論

明治31年から続く慶應義塾の機関誌

No.1272(2022年12月号)

特集

循環する経済と社会へ

三田評論

─ 表紙絵:清川泰次 ─

税込価格:451円(本体410円)在庫あり

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三田評論12月号

三田評論
2022年12月号表紙

特集は「循環する経済と社会へ」。モノを消費すれば時間を経て廃棄物になるのは周知の通り。特に大量に生産されるプラスチック製品の有害性は誰でも意識するところ。日々の生活で分別してゴミに出す。だがその先が問題。物の再利用、ゴミを減らす、リサイクル、重要なポイントだ。でも廃棄物は残る。焼却すれば二酸化炭素が生じる。鍋をもって豆腐屋に豆腐を買いに行った時代は過去のこと、と片づけてはいけない。大量消費時代にプラスチックを減らせるのか、その創意工夫が必要な時代。特集では論者諸氏の知見によってさまざまな解決の方法が提示されている。「絨毯を愛でる」は、イスラーム圏文化に纏わるテーマ。絨毯といえば、まずペルシャ絨毯を思い起こす。絹の絨毯に施された美しい花模様とそれを囲む幾何学的な文様。視る角度によって様々な色彩を放つ。遊牧民が織る絨毯の話は興味深い。色彩を思う心は日本の染めの文化にも通じる。
(伊藤行雄)

特集循環する経済と社会へ

循環する経済と社会へ

「脱炭素」とともに「資源循環」はこれからの地球環境を守るために必須のテーマですが、循環型社会への動きは、マイクロプラスチック等の海洋汚染の現状が知られるとともに加速しています。現在、リサイクルを超えて、プラスチック使用量を減らす取り組みが世界的に広がっており、私たちの認識のアップデートも必要になっています。そんな循環経済・循環社会への動きの最前線を追った特集です。

座談会
リサイクルを超えた循環型社会を作るには

高田秀重
東京農工大学農学部環境資源科学科教授
島村琢哉
AGC株式会社取締役会長・塾員
山本雅資
東海大学政治経済学部教授・塾員
塚原沙智子
慶應義塾大学環境情報学部准教授
大沼あゆみ(司会)
慶應義塾大学経済学部教授

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慶應義塾大学環境情報学部教授、
慶應義塾大学KGRI環デザイン&デジタルマニュファクチャリング創造センター長

三人閑談
絨毯を愛でる

絨毯を愛でる

古来よりその色や文様の素晴らしさ、肌触りの心地よさなどで人を魅了してきた絨毯。最古の絨毯は、なんとシベリアで見つかった紀元前4世紀のものと言われているそうです。絨毯のなかでも特に最近人気の遊牧民が伝統的に作ってきた「トライバルラグ」を中心に、多様な絨毯談義を繰り広げます。絨毯をペットのように愛でるとはいかに?

榊 龍昭
トライバルラグとテキスタイルの専門店「Tribe」主宰
檀 ふみ
俳優・塾員
鎌田由美子
慶應義塾大学経済学部准教授
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