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「教育と医学」特別付録
  □■□ メルマガ「教育と医学」 ■□■
                 第169号(2015年9月29日配信)
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▲スーパームーンをご覧になりましたか?
▲「教育と医学」2015年10月号の第1特集は「思春期の衝動性を考える」、
 第2特集は「性の多様性と学校での対応」です。

◇CONTENTS◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
■最新号「教育と医学」(2015年10月号)の内容
★1.ちょっと覗いてみよう<立ち読みコーナー>
★2.どこから読もうかな?<今月のポイント>
■ 慶應義塾大学出版会からのご案内
■メルマガ編集後記
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■最新号「教育と医学」(2015年10月号)の内容■

特集1:思春期の衝動性を考える

 衝動性といっても程度はいろいろですが、非行や暴力を連想する方も多いで
しょう。松浦先生は、「思春期は、超がつくほどの暴力を含む反社会的行動の
ハイリスク期間なのです」(本誌14頁)とデータを紹介しています。しかし、
過度の暴力や非行で問題となる子どもには、生育過程で暴力やネグレクトなど
の被害者である場合が多いことを指摘しています(松浦先生、小西先生)。
また、どんな子どもにも思春期の衝動性はあり、「本来は健康なもの」であ
る、この衝動性が歪んだかたちで表れるのは、親が子どもに対して育てやすい
素直な子どもを強いられてきた親子関係が問題なのだ、そして「思春期=反抗
期ではない」と大河原先生は訴えます(本誌2〜3頁)。思春期の子どもへの対応
の基本的なこころ構えとして役立ちますので、ぜひ、お読みください。

特集2:性の多様性と学校での対応
「性的マイノリティ」への学校の対応を考えます。
LGBTってご存知ですか? 「『性的マイノリティ』という言葉もありますが、
(略)主体的に呼ぶこのできるLGBTという語が使用されることも多くなってい
ます」と中塚先生は解説します(本誌56頁)。そして、ある調査ではLGBT当事
者の推計数は、日本人の5.2〜7.6%と報告されています(本誌56〜57頁)。
つまり、5%としても性に関する違和感に悩んでいる子どもが、クラスに1〜2人
はいると推計されます。こう考えると、私たちは子どものこういった性への悩
みに真摯に対応し支援できるよう、もっと学ばねばなりません。そこで、当事者
の心情や医学的な対応、学校教育での授業例を紹介します。

*最新号のトップページ
//www.keio-up.co.jp/np/kyouiku.do

<10月号をプレゼントします>
「教育と医学」2015年10月号を3名の方に、アンケートに回答くださった方の中
から抽選でプレゼントします。
* アンケートご記入は以下からどうぞ。(10月20日締切です)
//www.keio-up.co.jp/kup/kyouiku/enq/

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★1.ちょっと覗いてみよう <立ち読みコーナー>

【今月の立ち読み】
●巻頭随筆 「思春期の健康な衝動性が保障されるために」
大河原美以(東京学芸大学教育心理学講座教授)
//www.keio-up.co.jp/kup/kyouiku/zuihitsu/z201510.html

●編集後記
藤田雄飛(九州大学大学院人間環境学研究院准教授)
//www.keio-up.co.jp/kup/kyouiku/kouki/k201510.html

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★2.どこから読もうかな? <今月のポイント>

●特集1・思春期の衝動性を考える

◆ 「前頭葉のはたらきから衝動性を理解する――なぜ思春期に問題となるのか」
宇野宏幸(兵庫教育大学大学院教授)
<主な見出し>衝動性と社会適応/実行機能と合目的行動/注意のコントロール
とモニタリング/情動のコントロールと意思決定/ルールの学習と見通し

◆ 「非行少年の心理とリカバリーのメカニズム」
松浦直己(東京福祉大学教授)
<主な見出し>深刻化した非行少年の特性とは/思春期という超ハイリスク期間
/“被害の再現化”という形式で噴出する暴力/愛情格差是正装置としての矯正教
育施設/少年院と児童自立支援施設の再犯率――どのようにリカバリーするのか/
公衆衛生学的視点からみた非行少年の矯正ヘ育の効果

◆ 「少年刑務所での衝動性の高い青少年への対応
――アンガーマネージメントを用いて」
小西好彦(奈良少年刑務所法務教官教育専門官)
<主な見出し>少年刑務所における指導・教育とは/衝動性の高い受刑者の特徴/
アンガーマネージメントと暴力回避教育プログラム/周囲の人のかかわり/辛い思い
をする子どもが減ることを願って

◆ 「発達障害児の衝動性・攻撃性への対応」
田中徹哉(国立国際医療研究センター国府台病院児童精神科医)
渡部京太(国立国際医療研究センター国府台病院児童精神科診療科長)
<主な見出し>発達障害とは/発達障害児の衝動性・攻撃性の背景にあるもの/
発達障害児の衝動性への対応をめぐって/特性に合わせた対応/ASDの子どもの場合/
ADHDの子どもの場合

◆ 「社会的養護における思春期の衝動性の理解と対応」
橋佳代(鹿児島大学大学院講師。臨床心理士)
<主な見出し>社会的養護下の子どもたち/社会的養護児における思春期の理解/
支援に向けて からだに働きかける方法

●特集2・性の多様性と学校での対応

◆ 「性的マイノリティと学校教育」
中塚幹也(岡山大学大学院保健学研究科教授。同大学ジェンダークリニック医師)
<主な見出し>多様な性のあり方/「性的マイノリティ」という言葉/性的マイ
ノリティ当事者数の推計/性別違和感を持つ子どもの推計/同性カップルのパート
ナーシップ証明書/子どもの頃の性同一性障害の当事者/文部科学省の動向/教育
と医学との連携の必要性

◆ 「思春期青年期に配慮が必要なセクシュアルマイノリティ」
日高庸晴(宝塚大学看護学部教授)
<主な見出し>性の多様性についての動向/教員約六〇〇〇人の意識調査/同性
愛の脱病理化/学齢期のクライシスイベント/ライフイベントの平均年齢/保健室
の役割/差別や偏見のある社会に対して当事者が願うこと/子どもたちは先生を見
ています

◆ 「学校における性的マイノリティに対する支援」
荘島幸子(帝京平成大学健康メディカル学部講師)
<主な見出し>性的マイノリティとは/当該児童生徒への対応/保護者への対応/
周囲の児童生徒とのかかかわり/学校での啓発のポイント/組織的な対応――どの
立場の人にも理解者を/彼らと対話を

◆ 「『性の多様性』学習の位置づけと成果」
渡辺大輔(埼玉大学基盤教育研究センター准教授)
<主な見出し>教育における「性の多様性」学習の位置づけ/「性の多様性」学習
の成果/大人がまず学ぶことから

 

★好評の連載!
◆田中康雄〈支援から共生への道U〉
第19回「医学的判断をもとに生活を応援すること」

◆阿部 洋〈カレント・トピックス〉
「学校図書館の現状」

◆独立行政法人国立特別支援教育総合研究所
<久里浜だより>第478回「本研究所の研究について」

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<次号予告>
「教育と医学」2015年11月号(10月27日発売)
特集:発達障害の移行期支援の課題
−「発達障害者支援法」施行から10年を迎えて−
//www.keio-up.co.jp/np/kyouiku/next.do

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■慶應義塾大学出版会からのご案内■

 『発達障害の疑問に答える』(黒木 俊秀 編著)

 //www.keio-up.co.jp/np/isbn/9784766422368/

 今さら人に聞けない疑問に答えます! 
臨床・研究・支援に携わる第一人者が結集して解説。

 平成19年からの特別支援教育がスタートから現在までに、発達障害についての
知識はかなり浸透してきました。しかし、教師の中でも知識・理解の格差は
大きく、また障害をもつ子どもの同級生の保護者などの無理解も否定できません。

 また、発達障害に関する書籍は多数刊行されていますが、医療と教育の連携に
役立つものは少ないのが現状です。
そこで、大切なポイントに焦点を当てて、解説します。

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■次回のメルマガ「教育と医学」配信は、10月16日を予定しています。
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■編集後記
▼「平成26年度児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」の結果を
文科省が9月16日に発表し、小学校での校内暴力が過去最高であったことをメディア
は報じました。そして、「小1から何度も蹴られ、教師が通院」といった事例が紹介
されていました。これを読んで、その子はどうしてそんなに人を蹴ることができる
のかと考えてしまいました。人から暴力を受けた経験がないと、そういう行動がで
きないのではないか? もしかしたら、その子は何回も蹴られた経験があるのでは?
と思ったのです。今回の特集1を通して、問題行動を起こす子どもには、そこに
至るなんらかの背景がある、ということを知りました。衝動的な行動をとった子ど
もを叱るだけでは、子どもは変わらないのではないでしょうか。その行動に至った
子どものこころ、生育環境への配慮が伴わない指導は、子どもを救うことにならな
い、と本誌の小西先生や松浦先生の原稿を読んで感じました。
特集2は、当初の企画では「性的マイノリティへの学校での対応」というタイト
ルを予定していました。しかし、中塚先生や日高先生の原稿を通して、「性的マイ
ノリティ」という表現に差別的な意味合いを感じる場合がある、ということを知り、
「性の多様性」と特集名を変更しました。性の多様性については、今後、学校教育
でも求められるテーマです。実は身近な問題である(性の多様性について悩んでい
る子どもは実はかなりいることが推定されている)ことも知り、自分の何気ない発
言がもしかしたら誰かを傷つけているかもしれない、とも思いました。そして、当
事者の方の気持ちを少しでも知り、また学ぶことで偏見を自ら減らしていきたいと
思います。(編集担当N)

▼夏が終わったと思っていたのに今日も昼間は暑く、そして夜は寒い、このように
寒暖の差があると体調を崩しやすくなります。読者の皆さまもご自愛ください。
前号でもご紹介しましたが、「教育と医学の会」が主催するシンポジウムを11月7日
に開催します。
「発達障害の移行期支援の課題――『発達障害者支援法』施行から10年を迎えて――」
ぜひ、ご参加ください。//www.keio-up.co.jp/kup/kyouiku/ (システム担当Y)


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【発行元】
慶應義塾大学出版会(株) 『教育と医学』編集部
E-mail:kyouikutoigakuと@keio-up.co.jp
(上記の「と」を削除して送信してください)
URL://www.keio-up.co.jp/
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月刊誌「教育と医学」は1953(昭和28)年に創刊され現在に続いておりますが、この雑誌の子ども(孫?)として、メールマガジン版の「教育と医学」が、2004年12月に誕生しました。月刊誌「教育と医学」との併読をお勧めします。
メルマガ「教育と医学」主な内容
  ★1.どこから読もうかな?<ポイントの1行>
最新号に掲載の論文から、編集部が選んだ各1行とポイントを紹介します。
★2.ちょっと覗いてみよう<立ち読みコーナー>
「巻頭随筆」「編集委員の目」「編集後記」などの立ち読みと、編集委員の紹介をします。
★3.次がまちどおしいぞ<次号予告>
次号の執筆者と各テーマをお知らせします。
★4.もっと知りたい! <今月の本棚>
最新号の執筆者の書籍や、特集テーマと関連する書籍を選び、紹介します。
 
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