Detail
 
戦後日中関係と廖承志

大きな画像を見る

画像をダウンロード
A5判/上製/400頁
初版年月日:2013/09/30
ISBN:978-4-7664-2087-6
(4-7664-2087-X)
Cコード:C3331
定価 4,620円(本体 4,200円)

戦後日中関係と廖承志
― 中国の知日派と対日政策
王 雪萍 編著
書評 目次 著者略歴

▼日本生まれの中国人で、戦後、周恩来の下で対日業務・情報収集の責任者であった廖承志(りょうしょうし)と、その下の組織横断的なグループの活動についての、日本で初めての本格的な論考集。

▼日中国交正常化以前の中国が、中華人民共和国建設から国交樹立までの期間、経済および外交分野における対日人脈を利用して情報をどのように集め、政策過程に結びつけていったのか。廖承志の下に集められた緻密な人的組織と決定のプロセスが、一次史料をもとに、ここに明らかにされる。さらにはそこには周恩来と廖承志のたぐいまれな連携が存在した。廖承志亡き後、なぜ日中関係が緊密でなくなったのか、その理由も問うものとなっている。

▼付録として、当時、廖承志と仕事を共にした外交部職員、および周恩来の通訳のインタビューを付す。

書評

現代中国  88号に書評が掲載されました。
中国研究月報 8月号に書評が掲載されました。評者は工学院大学孔子学院学院長の西園寺一晃氏です。

目次


シリーズ刊行の辞   国分良成

序章 対日政策と廖承志―― 分析の視座   王 雪萍・杉浦康之
 はじめに
 T 先行研究について
 U 本書の構成


第1部 廖承志と廖班―― 人と組織

第1章 廖承志と廖班の対日業務担当者   王 雪萍
 はじめに
 T 廖承志の革命人生
 U 実務統括者廖承志の見えざる日本観
 V 戦後中国の対日業務指導体制
 W 対日業務担当者の育成
 おわりに

第2章 日本人 ……

著者略歴 著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。

(掲載順)
【編著者】
王 雪萍(おう せつへい/Wang Xueping
東京大学教養学部准教授。1976年生まれ。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科後期博士課程修了、博士(政策・メディア)。専門分野:戦後日中関係史。主要業績:『改革開放後中国留学政策研究―1980−1984年赴日本国家公派留学生政策始末』(北京:世界知識出版社、2009年)、『大潮涌動:改革開放与留学日本』(共編、北京:社会科学文献出版社、2010年)、ほか。

【執筆者】
杉浦 康之(すぎうら やすゆき)
防衛省防衛研究所地域研究部北東アジア研究室防衛教官。1977年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。専門分野:現代中国政治外交史、戦後東アジア国際政治史。主要業績:『日米同盟論―歴史・機能・周辺諸国の視点』(共著、ミネルヴァ書房、2011年)、『日中関係史 1972−2012 T 政治』(共著、東京大学出版会、2012年)、ほか。

大澤 武司(おおさわ たけし)
熊本学園大学外国語学部准教授。1973年生まれ。中央大学大学院法学研究科博士後期課程修了、博士(政治学)。専門分野:近現代日中関係、戦後東アジア国際政治。主要業績:『大日本帝国の崩壊と引揚・復員』(共著、慶應義塾大学出版会、2012年)、『日中関係史 1972−2012 T 政治』(共著、東京大学出版会、2012年)、ほか。

山影 統(やまかげ すばる)
早稲田大学社会科学部非常勤講師。1978年生まれ。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科後期博士課程単位取得退学。専門分野:中国外交。主要業績:『現代中国外交の六十年―変化と持続』(共著、慶應義塾大学出版会、2011年)、「冷戦後の中国・EU関係における対立構造―『政策文書』にみる関係発展プロセス認識の相違」『問題と研究』(第40巻4号、2011年)、ほか。

井上 正也(いのうえ まさや)
香川大学法学部准教授。1979年生まれ。神戸大学大学院法学研究科博士後期課程修了、博士(政治学)。専門分野:日本政治外交史。主要業績:『日中国交正常化の政治史』(名古屋大学出版会、2010年)、「吉田茂の中国『逆浸透』構想」『国際政治』(第151号、2008年)、ほか。

戴 振豊(たい しんほう/Tai Chen-Feng
国立台北教育大学非常勤助理教授。1972年台湾生まれ。国立政治大学歴史学科博士課程修了、文学博士。専門分野:日台関係史。主要業績:『中国知識分子与近代社会変遷』(共著、台北:国立政大歴史学系、香港:珠海書院亜洲研究中心、2005年)、「邁向和談之路:吉田茂在占領改革下的和談戦略(1945−1951)『亜太研究論壇』(第38期、2007年12月)、ほか。

胡 鳴(こ めい/Hu Ming
浙江旅游職業学院外国語学部副教授。1968年生まれ。早稲田大学大学院アジア太平洋研究科博士後期課程単位取得退学。博士(学術)。専門分野:日中関係史、中国の対日政策。主要業績:「对中日邦交正常化中竹入义胜的身份与作用的考辦」『中共党史研究』(第5期、2008年10月)、「田中訪中における中国の国民教育キャンペーン」『国際公共政策研究』(第16巻2号、2012年3月)、ほか。

劉 建平(りゅう けんぺい/Liu Jianping
中国伝媒大学伝播研究院国際伝播研究センター副教授。1964年生まれ。北京大学(早稲田大学共同)国際関係博士課程修了。専門分野:日中関係、中国政治外交。主要業績:『戦後中日関係』(北京:社会科学文献出版社、2010年)、『当代中国史論』(北京:社会科学文献出版社、2011年)、ほか。

杜崎 群傑(もりさき ぐんけつ) 〔第7章翻訳〕
九州大学大学院法学研究院助教。1981年生まれ。中央大学大学院法学研究科博士後期課程修了。博士(政治学)。専門分野:近現代中国政治史。主要業績:「中国人民政治協商会議共同綱領の再検討―周恩来起草の草稿との比較を中心に」『現代中国』(第84号、2010年)、『中国への多角的アプローチ』(共著、中央大学出版部、2012年)ほか。

定価4,620円 (本体:4,200円)
在庫あり

【次の書店でも購入可能です。】
紀伊国屋 楽天ブックス
セブンネットショッピング 本屋クラブ
e-hon TSUTAYA
amazon HMV&Books
ページトップへ
Copyright (C)2004-2024 Keio University Press Inc. All rights reserved.