この国の「活路」をどこに見出すか
戦後、驚異的な発展を遂げ、世界に冠たる経済大国にまでのし上がった日本の存在感に翳りが見えている。もう一度世界経済の中でプレゼンスを取り戻すには何が必要か。貿易理論とデータを駆使してわが国の比較優位の変遷と現状を解明し、今後の発展に向けての方向性を探る。
▼日本経済の本当の強みを解き明かす、昨年の日経経済図書文化賞受賞者の渾身の1冊!
HO(ヘクシャー=オリーン)モデルに再び刮目せよ!
わが国は国際貿易において、どこに比較優位があるのか。これまでの「お家芸」だった熟練労働集約財の生産と輸出の比較優位はこれからも維持し続けられるのか。ここ数十年の日本の傾向を分析する上で、伝統的なHOモデルが今なお有効であることを示し、要素コンテンツ・アプローチ、クロス・インダストリー分析、マルチ・コーン・モデルなどからこの国の現状と将来像を焙り出す、画期的研究の集大成!
週刊 ダイヤモンド 2017年2月25日号「BookReviews/私の「イチオシ収穫本」」(p.97)にて書評が掲載されました。選・評者は河野龍太郎氏(BNPパリバ証券株式会社経済調査本部長)です。
経済セミナー No.694(2017年2月・3月)「BOOK ANGLE | 書評」(p.121)に書評が掲載されました。評者は、冨浦英一氏(一橋大学大学院経済学研究科教授)です。
週刊エコノミスト 2016年12月27日号に書評が掲載されました。
第1章 なぜいま比較優位か 1 比較優位とは 2 なぜ秘書室は必要か 3 貿易に注目する意義 4 比較優位に注目する意義 (1)産業(企業)の国際競争力と比較優位 (2)国力と比較優位 5 本書の位置づけ (1)これまでの貿易理論の発展:四つの段階 (2)本書でヘクシャー=オーリン・モデルに注目する理由 6 本書の構成と範囲 7 補論 リカード・モデル
第T部 わが国の貿易の変遷と比較優位
……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
清田耕造(きよた・こうぞう) 1972年生まれ。96年慶應義塾大学経済学部卒業 2002年慶應義塾大学より博士(経済学)取得 横浜国立大学経営学部講師、准教授などを経て 現在、慶應義塾大学産業研究所・大学院経済学研究科教授、 経済産業研究所リサーチアソシエイト
主要業績 『拡大する直接投資と日本企業』(NTT出版、2015年、日経・経済図書文化賞受賞) “A Many-cone World?” Journal of International Economics 86 (2), 2012. ほか論文多数。
|