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パターン・ランゲージ

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四六判/並製/432頁
初版年月日:2013/10/31
ISBN:978-4-7664-1987-0
(4-7664-1987-1)
Cコード:C3336
定価 2,750円(本体 2,500円)

パターン・ランゲージ
創造的な未来をつくるための言語
目次 著者略歴

応急処置的な社会から、創造的な社会へ

▼パターン・ランゲージは、建築家クリストファー・アレグザンダーが提唱した知識記述の方法である。アレグザンダーは、町や建物に繰り返し現れる関係性を「パターン」と呼び、それを「ランゲージ」(言語)として記述・共有する方法を考案した。彼が目指したのは、誰もがデザインのプロセスに参加できる方法だった。ある「状況」で生じる「問題」をどのように「解決」すればよいのかという「デザインの知」を記述したパターン・ランゲージは、創造的な未来をつくるための共通言語となる。

▼建築分野で考案され、ソフトウェア分野で大きく発展したパターン・ランゲージは、いま、あらゆる分野の創造を誘発する「クリエイティブ・メディア」として進化する。本書では気鋭の研究者・井庭崇が、中埜博、江渡浩一郎、中西泰人、竹中平蔵、羽生田栄一という各界のフロントランナーを迎え、「パターン・ランゲージ」の可能性について徹底討論。読者のリアリティに新たな知をプラスする!

▼「リアリティ・プラス」(Reality+)
「プラス」は何かを加えるという意味であるが、「リアリティ」には二重の意味を込めてある。第一に、読者がもっている物事の見方のレパートリーに、新しい要素――アカデミックな分野での最先端の知と方法――を加えることで、それまで抱いていたものとは異なる現実感(リアリティ)を得られるようになることを支援したい。第二に、本書で提示される知と方法を踏まえた仕組みや道具、制度、組織をつくることで、現実(リアリティ)を変える力をもつことを支援したい。このような思いが、「リアリティ・プラス」という名称に込められている。

目次

 プロローグ

序 章 創造的な未来をつくるための言語
――パターン・ランゲージ入門
井庭 崇
適応しながら成長する全体 / 「名づけえぬ質」を育む / いきいきとした町や建物を構成するパターン / パターンはデザインを支援する / パターンの言語化 / パターン・ランゲージの三つの世代とその特徴 / パターン・ランゲージ再考

第1章 建築におけるパターン・ランゲージの誕生
中埜 博 × 井庭 崇
建築、コ ……

著者略歴 著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。

【編著者】
井庭 崇(Iba Takashi)
慶應義塾大学総合政策学部准教授。
1974年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒業後、同大学大学院政策・メディア研究科博士課程修了。博士(政策・メディア)。千葉商科大学政策情報学部専任教員(助手)、マサチューセッツ工科大学スローン経営大学院 Center for Collective Intelligence 客員研究員等を経て、現職。編著書・共著書に、『複雑系入門――知のフロンティアへの冒険』(NTT出版、1998年)、『[リアリティ・プラス]社会システム理論――不透明な社会を捉える知の技法』(慶應義塾大学出版会、2011年)、『[パターン・ランゲージ・ブックス]プレゼンテーション・パターン――創造を誘発する表現のヒント』(慶應義塾大学出版会、2013年)など。

【著者】
中埜 博(なかの ひろし)
1948年生まれ。合同会社CEST代表。コミュニティ・アーキテクト。早稲田大学理工学部建築学科卒業。カリフォルニア大学バークレー校環境設計学部建築学科大学院修了。環境構造センター在日代表として、クリストファー・アレグザンダーの日本での建設プロジェクト「盈進学園プロジェクト」に参加(1982〜1986年)。他にも、東京都台東区の谷中銀座商店街でのプロジェクト(1997〜1999年)など、アレグザンダーの考え方にもとづく町づくりを手がけている。著書に『パタンランゲージによる住まいづくり』(1988年)、監訳書に『パタン・ランゲージによる住宅の生産』(クリストファー・アレグザンダー著、邦訳2013年)。電子ブックレットに『やわらかいパタンランゲージ』シリーズ(2009年)。建築作品多数。

江渡 浩一郎(えと こういちろう)
1971年生まれ。メディア・アーティスト、独立行政法人産業技術総合研究所研究員。博士(情報理工学)。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修了。東京大学大学院情報理工学系研究科博士課程修了。産総研で「利用者参画によるサービスの構築・運用」をテーマに研究を続ける傍ら、「ニコニコ学会β」の発起人・委員長も務める。「ニコニコ学会β」は、2013年アルス・エレクトロニカ賞の栄誉賞を受賞。著書に『パターン、Wiki、XP』(2009年)、『ニコニコ学会βを研究してみた』(2012年:編著)、『進化するアカデミア』(2013年:共著)等。

中西 泰人(なかにし やすと)
1970年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部准教授。博士(工学)。東京大学工学部機械工学科卒業、東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。電気通信大学、東京農工大学を経て、現職。情報システム、ヒューマンインタフェース、感性情報処理、創造活動支援などを研究中。著書に『POST‐OFFICE――ワークスペース改造計画』(2006年:共著)、『オフィスの夢――集合知:100人が語る新世代のオフィス』(2009年:共著)、『アイデアキャンプ――創造する時代の働き方』(2011年:共著)等。

竹中 平蔵(たけなか へいぞう)
1951年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部教授、慶應義塾大学グローバルセキュリティ研究所所長。経済学博士。一橋大学経済学部卒。日本開発銀行、大蔵省財政金融研究所主任研究官、ハーバード大学客員准教授等を経て、現職。2001年小泉内閣で経済財政政策担当大臣、2002年に金融担当大臣、2004年には郵政民営化担当大臣を兼務。2005年総務大臣。この間、2004年には参議院議員。2006年小泉内閣の解散とともに辞職。著書に『研究開発と設備投資の経済学』(1984年、サントリー学芸賞受賞)、『対外不均衡のマクロ分析』(1987年:共著、エコノミスト賞受賞)、『日米摩擦の経済学』(1991年)、『民富論』(1995年)、『経済ってそういうことだったのか会議』(2000年:共著)、『構造改革の真実――竹中平蔵大臣日誌』(2006年)、『闘う経済学――未来をつくる[公共政策論]入門』(2008年)、『改革の哲学と戦略――構造改革のマネジメント』(2008年:共著)など。

羽生田 栄一(はにゅうだ えいいち)
1960年生まれ。株式会社豆蔵取締役CTO、プロフェッショナル・フェロー。技術士(情報工学部門)。オブジェクト指向やソフトウェア工学の実践適用に関するコンサルティング、セミナー講師に従事し、後進の育成にあたる。アジャイルプロセス協議会前会長、IPA/SEC設計技術部会委員、情報処理学会ソフトウェア工学研究会パターンワーキンググループ主査、IPA ITアーキテクト・コミュニティ委員等を務める。著書に『ソフトウェアの匠』(2004年:共著)、『ソフトウェアパターン入門――基礎から応用へ』(2005年:監修)、『戦略マップによるビジネスモデリング』(2007年:共著)など。ソフトウェア工学に関する訳書多数。

定価2,750円 (本体:2,500円)
在庫あり

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