慶應義塾幼稚舎教諭として初等教育にたずさわった著者が、教育の未来が切実に問われる現代、改めて福澤諭吉の学校教育論と家庭教育論に着目し、教育の根幹に関わる思想とその現代的意義を説く評論集。

I 福澤諭吉の人類文明発達の視点 福澤諭吉の人類文明発達の視点 重層的人間観と人間愛 福澤諭吉の教育観 教育、人と人との出会い 日本の学校教育
II 父親としての福澤諭吉 福澤諭吉と子供の本 『訓蒙窮理図解』の背景 父親としての福澤諭吉 「福澤諭吉子女之伝」を読む
III 福澤諭吉の気品 大院君と福澤諭吉 木村摂津守と小野友五郎 福澤諭吉と袞龍の御袖の陰 福澤諭吉研 ……
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1926年群馬県生まれ。1948年慶應義塾大学文学部心理学科卒業。慶應義塾幼稚舎教諭、慶應義塾大学文学部講師を経て、白百合女子大学教授。1998年退職。日本児童文学学会評議員、社団法人福澤諭吉協会理事、文学博士。著書に『諭吉 小波 未明』(慶應義塾大学出版会 1979)、『福澤諭吉と桃太郎』(慶應義塾大学出版会 1996)、『児童文学の故郷』(岩波書店 1999)、『随想集 下湧別村』(慶應義塾大学出版会 1999)、訳書にW.オードリー『機関車トーマス』シリーズ(ポプラ社 1973)など。
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