美学から政治へ
― モダニズムの詩人とファシズム
序 章 モダニズムは反ファシズムか? 1 モダニズムとファシズムの概念 2 モダニズムの「形式」とファシズム
第一章 ホーフマンスタールと保守革命―― 形姿(ゲシュタルト)をめぐって 1 ホーフマンスタールと保守革命 2 保守革命とはなにか (1) 時代背景 / (2) その思想 / (3) ナチズムとの関係 3 保守革命と形姿(ゲシュタルト) 4 ホーフマンスタールにおける形姿(ゲシュタルト)の崩壊と再生 (1) 形姿(ゲシュタルト)と言語の崩壊―― 「チャンドス卿の手紙」/ (2) 形姿(ゲシュタルト)の喪失と再生―― 「ある帰国者の手紙」/ (3) 文学と国家―― 美的政治への道 5 文学と共同体―― 「国民の精神空間としての著作」 6 形姿(ゲシュタルト)のその後―― ナチズムへ
第二章 ゴットフリート・ベンとナチズム 1 ベンとナチズムの関係について 2 「形式」によるニヒリズムの克服 3 芸術から政治へ 4 表現主義とナチズム 5 ベンとアルフレート・ボイムラーにおける芸術=政治
第三章 T・E・ヒュームの芸術論と原(プロト)ファシズム 1 ヒュームにおける芸術と政治 2 ヒュームの詩論とベルクソン 3 ヒュームの「古典主義」とアクション・フランセーズ 4 幾何学的抽象と「宗教的態度」とソレルの原(プロト)ファシズム 5 「生の哲学」とヒュームの思想
第四章 エズラ・パウンドとイタリア・ファシズム 1 パウンドの詩と政治思想 2 イマジズムと「客観性」 3 ヴォーティシズムと「絶対的な比喩」 4 『詩篇』と全体性 5 ファシズムへの接近―― 地中海世界とファシズム国家 6 ムッソリーニ ―― 「意志の人」かつ芸術家
結び
あとがき 註 索引
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