三田評論

明治31年から続く慶應義塾の機関誌

No.1296(2025年2月号)

特集

大統領選とアメリカのゆくえ

三田評論

─ 表紙絵:志村節子 ─

税込価格:451円(本体410円)在庫あり

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三田評論2月号

三田評論
2025年2月号表紙

特集は「大統領選とアメリカのゆくえ」。関心事のホットトピックに、五名の専門家の座談会と関連記事が六編。私の読後感は、共和党のドナルド・トランプが圧勝したというよりも、民主党が自壊した。本来「中道改革派」であった民主党が「守旧派」になったとさえ批判されている。世界的な潮流である「中道は支持されない」傾向がアメリカでも顕著になった。両極に振れるこの国は、社会の分断が進み、安定性を欠いていく。トランプの意表を突く発言・行動の影響は、国内よりも対外関係に大きい。各国の政府、国際機関、企業、すべてが振り回されるだろう。「メイク・アメリカ・グレート・アゲイン」に潜む危険性を指摘した鈴木透氏の記事に目が覚め、大林啓吾氏の記事は、「前回大統領選挙結果を認めず、議事堂襲撃事件に関与したと疑われ、裁判にかけられている人物が今回の大統領選挙になぜ立候補できたのか」という私の素朴な疑問に答えてくれた。
(田中俊郎)

特集大統領選とアメリカのゆくえ

大統領選とアメリカのゆくえ

昨秋の米大統領選でトランプ氏が勝利、大統領に返り咲きました。1月20日に就任以降、矢継ぎ早に大統領令を出し、その高官人事の奇抜さとともに世界を少なからず驚かせています。何が、トランプ再選を導いたのか? またこれからどのような政策運営がなされるのか。可能性とともに波乱を含んだこれからの4年間を展望するのに最適な特集です。

座談会
アメリカの構造変化とトランプ政権がもたらすもの

飯田 健
同志社大学法学部教授
松本俊太
名城大学法学部教授
三牧聖子
同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科准教授
烏谷昌幸
慶應義塾大学法学部教授
岡山 裕(司会)
慶應義塾大学法学部教授

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南山大学国際教養学部教授・塾員
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朝日新聞大阪社会部次長・塾員
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慶應義塾大学法学部教授
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日本大学国際関係学部教授・塾員
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慶應義塾大学法学部教授
 

年頭の挨拶
未来の高等教育を変革していくために

伊藤公平
慶應義塾長

話題の人
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堀井良教さん

堀井良教さん

総本家「更科堀井」代表取締役社長、九代目当主

インタビュアー:奈良雅俊(慶應義塾大学文学部教授、大学院文学研究科委員長)

創業が寛政元(1789)年となる、麻布十番の「更科堀井」。一度は廃業となったお店を父親とともに復活させ、江戸の更科蕎麦の味をよみがえらせた功績により、堀井さんはこのたび「現代の名工」に選ばれました。2月3日の福澤先生ご命日には昼食に立ち寄る慶應関係者も多い、「更科堀井」を築き上げるまでの努力と先進的な考え方が窺えるインタビューです。

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尾﨑野乃香君

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From Keio Museums・31 「文字を書く」営みを探究した学者のユニークなコレクション 本間 友
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国際標準オリンピック─塾高生を含む日本チームの銀メダル 古谷健一
少数政党の嚆矢、新自由クラブを想う 山口 仁
執筆ノート ────
『ザ・バンド 来たるべきロック』 池上晴之
『リアル・メイキング─いかにして「神」は現実となるのか』(ターニャ・M・ラーマン著) 柳澤田実(訳)
『教員不足─誰が子どもを支えるのか』 佐久間亜紀
Researcher’s Eye ────
「誰か」のための意思決定 河塚 悠
真実でないリアルワールド 漆原尚巳
塾員クロスロード ────
こころの宿題を大山で 伊澤大介
和菓子と歩む道大須 賀麻由美
社中交歓 ────
原田 昇、八木義和、工藤義信、中野芳彦
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追想 ────
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その正しさと温かさ─阿川尚之さんを偲ぶ 清家 篤
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ヒサクニヒコのマンガ何でも劇場、寸描(田中俊郎)、山上広場、塾長室日誌(2024年12月)、塾内ニュース、三田会だより、慶應〝塾〟語事典、寄付・維持会申込者芳名
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