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目次
フリードリヒ・シラー 自由の美学
A5/上製/352頁
初版年月日:2024/04/10
ISBN:
978-4-7664-2960-2
 
(4-7664-2960-5)
Cコード:3010
税込価格:6,600円
フリードリヒ・シラー 自由の美学
仮象と遊戯の人間形成論

目次

序 章 美はいかに人を形成するか
一 ドイツ啓蒙主義と自由の探究者  二 シラーの生涯と人間形成構想  三 本書の構成とシラーを繙く手がかり

第一部 哲学的医師シラーによる「人間の使命」の探究

  第一章 十八世紀ドイツの人間学
    一 人間学的転換  二 哲学的医師と人間学の誕生  三 「人間の使命」をめぐる論争

  第二章 人間は機械か有機体か
    一 心身の相互作用への問い  二 経験的な人間学の試み  三 人間学の二重性

  第三章「人間の使命」のアポリアと新たな自律の原理
    一 唯物論の猛々しい攻撃  二 牢獄の中の囚人  三 宗教的救済から「類」の幸福へ

第二部 歴史と人類の使命

  第四章 「自由と人間性」への移行としての歴史
    一 歴史への関心の高まり  二 キリスト教的歴史から人類の発展史へ  三 歴史の中に目的を見る

  第五章 歴史と文学の狭間での人間形成構想
    一 古代ギリシャの立法史と「人類の目的」  二 歴史を物語る  三 歴史的真実から詩的真実へ

第三部 「美的仮象」の条件と役割

  第六章 「哲学する時代」における文学の使命
    一 分裂・分断の時代が必要とするもの  二 ビュルガー対シラー  三 理想の文学の根本原則
    四 民衆詩人シラー

  第七章 近代人のための芸術構想
    一 目的論的判断と経験の狭隘化  二 古代ギリシャという鑑と歴史の超越  三 芸術を通じた「回り道」構想

  第八章 美はなぜ「移行」を可能にするか
    一 『美的教育書簡』の移行問題  二 規定状態からの解放  三 仮象、装飾、遊戯の喜びと文化の産出

  第九章 「美的仮象」の条件
    一 カント主観主義の乗り越え  二 「自由の仮象」としての美がもたらす変化  
    三 美的経験を可能ならしめる芸術の条件  四 自然の模倣と世界の表象  
    五 「真実」を露わにする美的経験

結論 文化という陶冶空間と自由
一 現実からの解放――〈消極的自由〉  二 世界との新たな関係――〈積極的自由〉  三 自由と規範の狭間での陶冶


参考文献
索引
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