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目次
科学をめざす君たちへ
四六判/並製/396頁
初版年月日:2017/03/30
ISBN:
978-4-7664-2403-4
 
(4-7664-2403-4)
Cコード:C0040
税込価格:1,650円
科学をめざす君たちへ
変革と越境のための新たな教養

目次

はじめに―― 科学をめざす君たちへ   野依 良治
イントロダクション 科学技術と社会の新たな対話を求めて   黒田 昌裕

  第T部 越境せよ

第1章 臨床医学の起源と精神
―― 科学の背後にある歴史・文化・思想   永井 良三
 はじめに
 1 日本の近代医学事始め
 2 西洋医学の起源と近代科学
 3 統計学を医学に導入する
 4 近代日本の夜明け、再び
 5 日本の自然観と自然科学
 おわりに

第2章 越境し、融合する科学
―― ある認知科学者の若き日の体験   安西 祐一郎
 はじめに
 1 越境と融合
 2 認知科学への挑戦
 3 熟達と問題理解の研究へ
 おわりに

第3章 言葉の壁に挑むコンピュータ
―― 機械翻訳から人間と対話するロボットへ   長尾 真
 はじめに
 1 翻訳とは何か?
 2 翻訳の難関ポイント
 3 機械翻訳の方法と課題
 4 言語は分割統治できない
 おわりに―― 言語産業の未来

  第U部 思索せよ

第4章 科学の成り立ちと知の変貌
―― トランス・サイエンス時代のリテラシー   野家 啓一
 はじめに
 1 「科学」は「サイエンス」ではない?!
 2 知のヘゲモニー争い
 3 科学の変貌と知の市場化
 4 スローサイエンスとしての人文学
 おわりに

第5章 諸学問と倫理・哲学
―― 「ポスト専門化」時代の知の統合   山脇 直司
 はじめに
 1 19世紀以降の学問観の変遷
 2 「ポスト専門化」の時代
 3 「知の統合学」の方法
 4 社会科学の分断状況
 5 ポスト専門化時代の倫理・哲学
 おわりに―― 民主主義社会の中の科学者

第6章 「役に立つ」とはどういうことか?
―― モンゴルで見つけた「スローサイエンス」の力   小長谷 有紀
 はじめに
 1 有用性とは何か?
 2 人文学は有用か?―― 自分を検証してみると
 3 牧畜業から文化が見える
 4 トランス・サイエンスにおける人文学
 おわりに―― 未来への宿題

  第V部 創造せよ

第7章 大切なのは価値のイノベーション
―― 経済成長の仕組みとブランド力   吉川 洋
 はじめに
 1 経済的「価値」とは何か?
 2 イノベーションと経済成長
 3 日本は新たな価値を生み出せるか?!
 おわりに

第8章 IT革命はなぜアメリカで起こったか?
―― イノベーションを生み出す知的土壌   宇野 重規
 はじめに
 1 人間は合理的ではない
 2 アメリカの知的土壌に着目せよ
 3 アメリカン・デモクラシー
 4 己を信じ、実験せよ
 5 プラグマティズムの伝道師たち
 おわりに

第9章 日本型イノベーション・システムの再発見
―― フランス人は日本文化に何を見つけたか?   竹内 佐和子
 はじめに
 1 東西文明の中で日本を眺める
 2 日本文化のアヴァンギャルドたち
 3 文化的基盤から科学技術への展開
 おわりに―― ヒューマニティという価値

第10章 イノベーションは誰のものか?
―― 科学の資金調達と日本の知識戦略   上山 隆大
 はじめに
 1 科学の成果は公共財か、私有財か?
 2 「科学の共和国」アメリカの誕生
 3 アカデミアの研究開発戦略
 4 科学知識の大転換
 おわりに―― 日本の知識戦略を考える

  第W部 設計せよ

第11章 科学を生かすも殺すも人である
―― イノベーションと労働・組織・社会制度   猪木 武徳
 はじめに
 1 科学知識はイノベーションをもたらすのか?
 2 科学技術は経済を成長させるのか?
 3 特許は科学技術開発を促進するか?
 4 イノベーションを起こすのは大組織か、小組織か?
 おわりに

第12章 科学は市場で社会と対話する
―― 技術を活かす「高質な市場」のつくり方   矢野 誠
 はじめに
 1 「市場の質」とは何か?
 2 日本経済の長期停滞と市場の質
 3 市場の質と科学技術開発
 4 エビデンス・ベース・ポリシーの時代へ
 おわりに―― 技術の「使い手の責任」を考える

第13章 人口減少を乗り越える社会づくり
―― 成長理論から考えるイノベーションと人材活用   青木 昌彦
 はじめに
 1 経済成長をどのように測るか?
 2 経済成長率の日中韓比較
 3 人口要因の中期的なインパクト
 4 21世紀日本の課題
 おわりに―― 科学技術と女性、若者、外国人との新結合

第14章 定常型社会を迎え、日本は何をめざすのか?
―― 成熟と幸福のための科学技術考   広井 良典
 はじめに
 1 現在という時代をどう捉えるか?
 2 「持続可能な福祉社会」をめざす
 3 ポスト成長時代の世代間配分
 4 ポスト成長時代の科学・技術像
 おわりに

座談会 転換期の社会と科学のゆくえ
 黒田昌裕・吉川弘之・有本建男・岩野和生・藤山知彦
 はじめに
 1 時代―― 「グローバル時代」の揺らぎ
 2 科学―― 「分析」から「設計」へ
 3 政策―― 科学と社会の対話を促す
 4 社会―― ITが変える、ITが変わる
 5 教養―― 専門を超えて世界/社会を考えるために
 おわりに

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