三田評論

明治31年から続く慶應義塾の機関誌

No.1306(2026年1月号)

新春対談

慶應義塾での学びと戦後80年
─無知を知ること

三田評論

─ 表紙絵:志村節子 ─

税込価格:451円(本体410円)在庫あり

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寸描2026年1月号について

三田評論1月号

三田評論
2026年1月号表紙

第50回を迎えた小泉信三賞全国高校生小論文コンテストの入賞作、いずれも瞠目の出来である。こうした人たちは、「育て」なくとも「育つ」と思う。この場合、教員は彼ら彼女らと伴走するだけでよい。ことに「わかりにくさ」の美学をめぐる主張、多年講義で苦労していたことが改めて言語化され爽快だった。「新春対談」の石破元総理の述懐、わが国の近現代史への反省についての真摯な姿勢に共感する。「戦後80年所感」は政治力学による縛りがあるかもしれないが、懸念されるのは学知の分断、あるいは指摘されている「無知」である。義塾で日本外交史を学べば、「所感」の諸論点は将来への関わり合いも含めて既知であるはずだが(期末試験が終わればきれいさっぱり忘れる?)、専門分化の進んだ今日の大学では、「所感」は義塾においてすら常識にならない。「三人閑談」は日本の食「おでん」の時空をまたぐ多様性を語って、興趣は尽きない。
(赤木完爾)

新春対談
慶應義塾での学びと戦後80年─無知を知ること

本年の劈頭を飾る恒例の塾長新春対談は慶應義塾出身の4人目の総理である石破茂さん、石破佳子さんご夫妻をお迎えしました。昨10月に発表された「戦後80年所感」のことを中心に、戦争期を挟んでの近代日本の歩みと慶應義塾での学びを重ね合わせた対談は、他の記事では見ることのできないものになっています。

石破 茂
自由民主党衆議院議員。第102・103代内閣総理大臣・塾員
石破 佳子
塾員
伊藤公平
慶應義塾長
 

話題の人
『新訳 金瓶梅』で日本翻訳文化賞を受賞

田中智行さん

田中智行さん

大阪大学人文学研究科教授、塾員(2000文)

インタビュアー:阿久澤武史(慶應義塾高等学校校長)

10年の歳月をかけて『新訳 金瓶梅』を完成・刊行し、日本翻訳文化賞を受賞された田中さん。普通部の「労作展」の時からの中国古典との関わりが、まさに「10年かけた労作展」として実を結んだ過程と『金瓶梅』の面白さを存分に語っていただきました。義塾一貫教育の成果とともに生成AI時代に古典を読む意義を語る味わい深いインタビューです。

三人閑談
あつあつおでんだね

あつあつおでんだね

冬の味覚の定番と言えばおでん。専門店からコンビニまで、今や本格的な味が手軽に食べられます。じつは、はんぺん、ちくわぶといった定番のおでん種や出汁の風味は地域ごとにさまざま。フレンチ風や韓国風といったニューウェーブの人気も根強く、その世界を繙いてみるとおでんの国・日本の意外な多様性が明らかになりました。

堤 裕
株式会社紀文食品代表取締役社長・塾員
柏原光太郎
一般社団法人日本ガストロノミー協会会長・塾員
鵜飼真妃
だしソムリエ®創始者、株式会社OFFICE MAKI 代表・塾員

第50回 小泉信三賞全国高校生
小論文コンテスト審査結果一覧

小泉信三賞
「公平なスタートライン」としてのわかりやすさ─ディスレクシアと学びの多様性 問山遼太郎
同 次席
AIは人権を「完成」させるのか~「全知の無知」と倫理のマクドナルド化~ 明樂和磨
同 佳作
環境問題解決への糸口をつかむ─国際社会をつくる「わたしの集合体」 安藤千紘
同 佳作
バナナの沈黙─加速社会に抗う哲学的抵抗 坂 綾高
同 佳作
誰もが音楽を楽しめる社会にするために─音楽と政治は別物と考えるべき? 竹縄 智
同 佳作
「熟議」を問い直す─SNS時代の選挙と政治参加 原 夏希
同 佳作
「わかりやすさ」のその先 日垣朋果

〈選評〉小川原正道・恋田知子・小西祥文・谷口和弘・早川 浩・町田智子

演説館
社会的養育の課題と里親養育への期待
上鹿渡和宏
連載
福澤諭吉をめぐる人々 その107 鏑木誠 末木孝典
From Keio Museums・41 小画面に広がる叙事詩の世界 大前美由希
新慶應義塾豆百科103 「ダッシュKEIO」誕生60年─歌い継がれるスピリット
その他
巻頭随筆 丘の上 ────
小泉信三賞審査委員の思い出 荻野アンナ
スキー部創部100周年を迎えて 土居邦彰
デフリンピック─聞こえない・聞こえにくい人たちのオリンピック 平田昂大
執筆ノート ────
『罪と罰の古代史─神の裁きと法の支配』 長谷山 彰
『世界秩序─グローバル化の夢と挫折』 田所昌幸
『「フランス文学」はいかに創られたか─敗北から国民文学の形成へ』 小倉孝誠
『アレルギーの科学─なぜ起こるのか どうして増えているのか』 足立剛也(共編著)
Researcher’s Eye ────
人との出会い、ヒトとの出会い 入江奈緒子
生物学のマッチポンプなロマン主義 河野暢明
日常の課題から新しいメディアをつくり出す 山岡潤一
塾員クロスロード ────
遠くを思って言葉を紡ぐ アグニュー恭子
地物(じもの)を纏う 古荘貴敏
社中交歓 ────
かるた 奥塚正典、榊原真由子、坂倉彩香、小久保 賢
慶應義塾へのご支援のお願い
追想 ────
田部敏先生を偲んで 石川俊一郎
関場先生の思い出 石川 透
研究・教育・行政に刻まれた功績─滝沢茂先生を悼む 中村 洋
厳格で温和な師─田村茂先生を偲んで 金子 隆
ヒサクニヒコのマンガ何でも劇場、寸描(赤木完爾)、山上広場、塾長室日誌(2025年11月)、塾内ニュース、三田会だより、慶應〝塾〟語事典、寄付・維持会申込者芳名
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「排外主義」を問い直す

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「多死社会」を考える

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母校を思う塾員と篤志家の皆様により、義塾の教育研究活動を財政支援する目的で設立された1世紀余の歴史を有する組織です。
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