実 践 例
本書を授業で活用いただいている学校の取り組みを紹介していきます。
報告者:中高英語塾講師 岡田順子
英語にも複合語があることと複合語の語順のしくみに気付かせ、複合語のしくみや複合語のでき方の由来から単語をふやしたい。
T:「homework」と黒板に書き、「この単語の意味は?」と聞くと S:「宿題」という答えが返ってきます。 T:「じゃあ、homework はふたつに区切るとしたら、どこで分ける?」ときくと S:「homeとwork」と答えが返ってきます。 T:「homeの意味は?」と聞くと、 S:「家」と答えてくれて、 T:「work の意味は?」ときくと S:「仕事」と答えてくれます。 T:「home・work」と黒板に書き、「宿題は元の意味は“家の仕事”っていう意味なんだね。生徒の仕事は勉強だから、“家の勉強”になるんだね。」と確認します。
T:「workhome っていう単語はあるかな?辞書で調べてごらん」というと S:「workhomeはなかったよ」という答えが返ってきます。 T:「“家の仕事”になるけれど、“仕事家”にはならないんだね。」と確認します。
T:「birthday」と黒板に書き、「この単語の意味は?」きくと S:「誕生日」と答えが返ってきます。 T:「じゃあ、birthday をふたつにわけたら?」とおなじように問いかけると S:「birth とday」と簡単に答えがでます。 T:「birth・day」 と書きながら「birthの意味はわかる?」ときくと S:「day が”日“に当たるから、birth は誕生!」と答えてくれます。
birth の意味はもともと知らないようなので、ここでひとつ単語の意味に気付きます。
T:少しむずかしいかも、といいながら、「everything」と黒板にかき、「これはエヴリシングと読むんだけど、この単語の意味は?」ときくと、 S:「なんとなくわかるけど、よくわかんない」というので、 T:「じゃあ、とにかく、2つに区切るとどこでくぎれるかな」ときくと S:「every dayが毎日の意味だから、every とthing?」とやや半信半疑で答えが返ってきます。 T:「じゃあ、 every とthing をそれぞれ辞書で調べてごらん」というと S:「everyは“すべての”」 S:「thingは“もの”とか”こと“」と答えがでます。 T:「じゃあ、あわせるとeverything の意味は?」ときくと S:「すべてのもの」、「すべてのこと」と答えがかえってくるので、 T:「はい、正解」といいます。
ボードはこんな感じになっています。
<複合語>
T: ボードに「週+終わり」と書き、 「じゃあ、発想を逆にして、英語で“週+終わり”にあたる言葉は?」ときくと S:「週はweek。終わりはend。ウィークエンドっていうじゃん」というので、黒板に「week・end」と書きます。意味をきくと
S:「ウイークエンド。週末」と答えてくれます。 T: ボードに「本+店」と書き「“本+店”は?」と聞くと S:「本はbook, 店はショップ。。。。あれ、ストア?」というので T:「book・shop book・store」と黒板にかきます。日本語の意味をきくと S:「本屋さん」と答えてくれます。 T:ボードに「大きい+お父さん」と書き 「じゃあ、”おおきいお父さん“は?」ときくとこれは少し難しいようです。 S:「big とfather」という答えが返ってきます。 T:「残念。違います。じゃあ、大きいホテルは何ホテル?」 S:「プリンスホテル」という答えが返ってきて、爆笑します。 T:「グランドホテルっていわないかな?」と聞くと S:「あ、いういう」と何人かは相槌を打ってくれます。 T:「じゃあ、大きいお父さんは?」ときくと S:「grandfather」と答えがでます。 T:ボードに「grand・father」と書き、「grandfatherはおおきいお父さんだけど、お父さんが太ってるわけじゃないんだよ。どういう意味になるかわかる?」ときくとわからないようなので T:「grandmotherっていう単語もあるよ」、とヒントを出すと S:「あ、おじいちゃんとおばあちゃん!」と気付く子がでてきます。
英語で次の複合語はなんという単語でどういう意味になるでしょう?
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