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各巻の主な内容 | |||||||||||||||||||||||||
第1巻 アメリカ編 | |||||||||||||||||||||||||
本巻には明治四年(一八七一)の横浜出港から、約七か月間にわたるアメリカ各地訪問、そして大西洋横断までの記録を収録する。最初の訪問地サンフランシスコでの熱烈な歓迎にはじまり、大陸横断鉄道での移動中は雪山、砂漠と目まぐるしく移り変わる広大な自然と開拓精神に心うたれ、首都ワシントンでは条約改正問題に苦しみつつも、南北戦争後のいわゆる金ピカ時代のさまざまな文物をどん欲に吸収する。 | |||||||||||||||||||||||||
![]() 横浜→サンフランシスコ→サクラメント→ソルトレークシティ→シカゴ→ワシントン→ナイアガラ→サラトガ→フィラデルフィア→ニューヨーク→ボストン |
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第2巻 イギリス編 | |||||||||||||||||||||||||
産業革命の最盛期におけるイギリスを巡る一二二日間の旅。経済(シティ)・政治(ウェストミンスター)の中心都市ロンドンで交易・商業の重要性を痛感し、造船所・蒸気車工場・炭坑・製鉄所・紡績工場など、五十か所近くにおよぶ各地の製造工場に世界に誇る英国の富強の源を見いだし、スコットランド の風光に心やすらぎ、しばしの憩いを得る。「遅れてきた青年」日本の切ない思いも吐露される。 |
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![]() ロンドン→ポーツマス→リヴァプール→マンチェスター→グラスゴー→エディンバラ →ニューキャッスル→シェフィールド→バーミンガム→チェスター…等 |
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第3巻 ヨーロッパ大陸編 上 フランス ベルギー オランダ プロイセン | |||||||||||||||||||||||||
いよいよヨーロッパ大陸の中枢へ。 「天宮」のごとく壮麗かつ優美なパリで、欧州文化の最先端の地であり続けるフランスの輝きに圧倒され、大国に囲まれた小国ながら個性を生かした国づくりで独立を保つベルギー、オランダにも日本が学ぶべき姿を見る。普仏戦争に勝利し、新興の気概あふれるベルリンの街では、日本に共通する国の気風を感じ、新しい日本が進むべき道の最適の手本を見いだす。 |
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![]() パリ(市内、ヴェルサイユ、サンジェルマン、フォンテーヌブロー…等)→ブリュッセル→ガン→リエージュ→ハーグ→ロッテルダム→ライデン→アムステルダム→エッセン→ベルリン |
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第4巻 ヨーロッパ大陸編 中 ロシア デンマーク スエーデン イタリア オーストリア | |||||||||||||||||||||||||
欧州一の大国ロシア。日本にも大いなる脅威であった強国の実態は、政教一致の絶対君主制支配のもと、皇帝を中心とする一部貴族たちの搾取により、大多数の国民が貧困にあえぐ、「未開の大国」であった。そして一行は、バルト海沿岸の二つの小国デンマーク、スエーデンを経てイタリアへ。西洋文明の源流の地ローマで、文明の栄枯盛衰に思いを馳せ、また「西洋」の多様性を知る。 | |||||||||||||||||||||||||
![]() サンクト・ペテルブルグ→ハンブルグ→コペンハーゲン→ストックホルム→フランクフルト→ミュンヘン→フィレンツェ→ローマ→ナポリ→ヴェネツィア→ウィーン |
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第5巻 ヨーロッパ大陸編 下 オーストリア スイス スペイン ポルトガル 附 帰航日程 | |||||||||||||||||||||||||
一行の旅もいよいよ終盤へ。衰えを見せつつある老大国オーストリアの都ウィーンで、国の威信をかけ開催されていた万国博覧会を見学しつつ、各国を実地に回覧して得た知識を総括する。国際的景勝地スイスではその美しい景観を堪能し、大国に囲まれた小国でありながら独立を維持するその国民性を高く評価する。そして帰国の途上、いまだ大国の植民地として支配されるアジア各地を見聞し、弱肉強食の世界でこれからの日本のあるべき姿を想う。 | |||||||||||||||||||||||||
![]() ウィーン→チューリッヒ→ベルン→ルツェルン→ジュネーヴ→リヨン→マルセイユ→スエズ→アデン→ゴール→シンガポール→サイゴン→香港→上海→横浜 |
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![]() ●国際日本文化研究センター⇒日文研所蔵稀本・資料データベース⇒図録 米欧回覧実記 『米欧回覧実記』に掲載された図版ならびに図版に関連する本文記事(原文)を収録しています。 ●国立公文書館アジア歴史資料センター⇒インターネット特別展「公文書に見る岩倉使節団」 岩倉使節団の米欧に旅立つところから帰国するまでの旅程が、年表と地図でわかりやすく表示され、関連する公文書を見ることができます。(DjVuプラグインが必要。) |