■訳注者・企画者について■  
[「米欧亜回覧の会」について]
「岩倉使節団」ならびにその旅の記録である『米欧回覧実記』に関心を抱く人々のサロンとして、「岩倉使節団」の研 究家でノンフィクション作家である泉三郎氏を中心に約80名の同好の士によって1996年4月に設立。「岩倉使節団」および『実記』の研究とその啓発を試 み、年4回の例会のほか、「実記を読む会」を中心に「歴史部会」「現未来部会」と各分科会に展開して、『実記』そのものについてや岩倉使節団に始まる「日 本近代史の研究」や日本の抱える「現代の諸問題、未来の問題」について互いに学び、意見交換を行うなど、活発に活動を続けている。現在会員は200余名。 ビジネスマン、官僚、学者、ジャーナリスト、医師、弁護士、主婦など多彩なキャリアをもつ好奇心の盛んな人たちの集まりである。
設立満5周年を迎えた2001年には、その記念事業として「岩倉使節団」についての日本で初の国際シンポジウムを開催。内外の学者、研究者を招いて三日間にわたり行われ、その成果は『岩倉使節団の再発見―その今日的意義』(思文閣出版、2003)として刊行された。
また、2004年9月には特定非営利活動法人(NPO法人)としての認可を受け、あらたにNPO法人として発足した。

[訳注者略歴]
水澤 周(みずさわ しゅう)
1930年東京生まれ。1954年早稲田大学文学部卒。NHK、国際文化振興会、日本読書新聞等を経てフリー編集者兼ライター。
主な著作に、『八千代の三年―昭和十九年秋〜二十二年秋へ』(風媒社、2002)、『青木周蔵―日本をプロシャにしたかった男』上・中・下(中公文庫、1997)、『連句で遊ぼう』(新曜社、1995)などがある。
発足当時より「米欧亜回覧の会」に参加し、「実記を読む会」のチューター役として現代語への試訳を牽引。原テキストが久米邦武個人の労作であることの意義を尊重し、今回、単独で現代語化作業を行った。
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