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ノー・タイム・トゥ・ルーズ

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四六判/上製/498頁
初版年月日:2015/03/30
ISBN:978-4-7664-2197-2
(4-7664-2197-3)
Cコード:C0036
定価 2,970円(本体 2,700円)

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ノー・タイム・トゥ・ルーズ
― エボラとエイズと国際政治
書評 目次 著者略歴

アフリカの熱帯雨林から国際政治のジャングルへ――
元UNAIDS事務局長が綴る、波乱万丈の回想録。

 1976年、ベルギーの若き医師ピーター・ピオットは、恐ろしい感染症を引き起こしていた未知のウイルスを調べるためアフリカ・ザイール(現コンゴ民主共和国)に赴いた。死と隣り合わせの任務のなかで、この「エボラ」がどう広がったのかを突き止めるべく現地の文化や風習に深く身を浸した彼は、感染症との闘いに一生をかけようと決意する。

 その6年後、彼は再びザイールの地を踏む。もう一つの新たな流行病、「エイズ」の感染が広がろうとしていたためだ。世界的に流行が拡大した80年代から、彼は国際的なエイズ対策を先導する役割を担い始める。その後、UNAIDS(国連合同エイズ計画)の初代事務局長として、国際的な協力体制を築くためネルソン・マンデラ、フィデル・カストロ、温家宝ら世界の名だたる指導者たちと、あるときは盟友関係を結び、あるときはタフな交渉に臨んでいく。国際機関の非効率や官僚的対応に苦しみながらも少しずつ歩を進めていくその過程には常に、有名無名の人びととの力強く、そして広範な「連携」があった――。

 21世紀を迎える激動の時代に、世界の仕組みを変える。ユーモアを交えながらもストレートに、そしてスリリングに綴られる三十余年の回想録は、今日もなお世界で猛威をふるう感染症と、個人そして社会がどう対峙すべきか、多くの示唆を与えてくれる。

書評

西日本新聞 2015年8月9日に書評が掲載されました(10面)。評者は外岡立人氏(前小樽市保健所長)です。
北海道新聞 2015年7月26日に書評が掲載されました(14面)。評者は外岡立人氏(前小樽市保健所長)です。 本文はこちら
エコノミスト 2015年7月21日号に書評が掲載されました。評者は、中西寛氏(京都大学大学院教授)です。 

目次

日本語版への序文
序文

第1部
 第1章 青い魔法瓶の中のウイルス
 第2章 ついに冒険の旅へ
 第3章 ヤンブクの宣教会
 第4章 エボラ
 第5章 流行の噂とヘリコプター
 第6章 国際調査団

第2部
 第7章 エボラから性感染症へ
 第8章 アメリカ、そして帰国
 第9章 ナイロビ

第3部
 第10章 新たな流行病
 第11章 プロジェクトSIDA
 第12章 ヤンブク、再び
 第13章 流行の拡大
 第14章 衛兵の交代

第4部
  ……

著者略歴 著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。

【著者】
ピーター・ピオット(Peter Piot)
ロンドン大学衛生・熱帯医学大学院学長、元国連合同エイズ計画(UNAIDS)事務局長。
1949年ベルギー生まれ。1976年、ヘント大学でM. D. 医学博士、1980年にアントワープ大学でPh. D(微生物学)取得。アントワープ熱帯医学研究所の微生物免疫学教授等を経て、1995年から2008年まで国連合同エイズ計画(UNAIDS)初代事務局長。2010年から現職。常に活動の拠点をアフリカに置き、エボラ出血熱、HIV / エイズをはじめとする感染症に関する研究を行う。またUNAIDS事務局長としてHIVの世界的流行に対する国際的関心を惹起し、地球規模での対策を実現させるうえで中心的役割を担った。2013年、アフリカでの医学研究・医療活動の分野において顕著な功績を挙げた者に贈られる「野口英世アフリカ賞」(第2回)を受賞。

【訳者】
宮田 一雄(みやた かずお)
産経新聞特別記者。

大村 朋子(おおむら ともこ)
元NHK記者・国際放送キャスター。

樽井 正義(たるい まさよし)
慶應義塾大学名誉教授。

定価2,970円 (本体:2,700円)
在庫あり

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