中国の経済成長と土地・債務問題
政府間財政システムによる「競争」と「調整」
|
中国経済発展の実態に迫り、改革の方向性を示す。
世界2位の経済大国となった中国。しかし、急速な成長を支えた地方政府間の熾烈な競争は、格差拡大、土地バブル崩壊、地方政府の抱える莫大な債務など、多くの弊害をもたらした。 ――中国経済発展の光と影――その両面を緻密な分析によって明らかにする。
日本経済新聞 2014/8/31付「読書」面で紹介されました。
まえがき 中国全図
序 1 経済成長をもたらした中国の財政システム 2 中国の行政構造 3 政府間の財政関係 4 本書の構成
第1章 「緩い集権化」の実態から見る中央・地方関係 1 はじめに 2 財政請負制から分税制へ 3 中央・地方政府間財政関係の推移(予算内) 4 予算外資金 5 政府性基金 6 小括
第2章 「先富」から「共富」への移行段階における地方統制と財政移転 1 はじめに 2 人事任命権に立脚した一元的統制 ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
徐 一睿(じょ いちえい) 嘉悦大学経営経済学部専任講師 2003年慶應義塾大学経済学部卒業、2009年同大学大学院経済学研究科博士課程修了(経済学博士)。慶應義塾大学経済学部助教、東京外語大学非常勤講師、埼玉大学非常勤講師を経て現職。専門は、中国経済、財政学、金融論。 主な著作:『中国の財政調整制度の新展開――「調和の取れた社会」に向けて』(日本僑報社、2010、第8回華人学術賞・第11回日本地方財政学会佐藤賞受賞)、『移行期における中国郷村政治構造の変遷』(訳、日本僑報社、2012)ほか。
|