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目次
小津安二郎 サイレント映画の美学
A5判/上製/340頁
初版年月日:2019/08/30
ISBN:
978-4-7664-2619-9
 
(4-7664-2619-3)
Cコード:C3074
税込価格:4,620円
小津安二郎 サイレント映画の美学

目次

序論 小津とサイレント映画の地平
 1 小津のサイレント作品を辿ること
 2 グローバルな規模で共有されたサイレント映画の地平
 3 本書の構成

 第一部 ローカルな文脈

第一章 小津映画の起源―― 一九二〇年代後半日本のハリウッド映画受容
 1 「ソフィスティケーション」の意味
 2 小津によるハリウッド映画の模倣
 3 ノエル・バーチとデヴィッド・ボードウェルによる小津論

第二章 近代による征服――松竹蒲田撮影所と監督たち
 1 「蒲田調」の発生過程
 2 スペクタクルとしての〈動き〉――牛原虚彦
 3 ふたつの映画内映画シーン――『隣の八重ちゃん』と『東京の女』

 第二部 グローバルな文脈

第三章 フォトジェニー的宙吊り――ルビッチ映画の〈動き〉について
 1 『東京の女』の冒頭シーン――小津による『結婚哲学』冒頭シーンの再構成
 2 「空間および時間内に同時にある動き」――エプスタインのフォトジェニー論再考
 3 〈視線の一致しない切り返し〉の発生過程

第四章 はかない事物――ヴァナキュラー・モダニズムとしての小津サイレント映画
 1 雄弁な事物
 2 アジェの写真にたいするクラカウアーの評言
 3 小津によるジョセフ・フォン・スタンバーグへの言及

 第三部 〈動き〉と〈明るさ〉の美学を超えて

第五章 小市民映画の限界――岩崎昶の批判
 1 「小市民映画」のもうひとつの意味
 2 「来る可き映画の時代の望み」――岩崎昶の映画論
 3 『生れてはみたけれど』の映画内映画シーン

第六章 一九三四年以降の小津――トーキーへ、さらにトーキー以降
 1 トーキー化の問題――巨匠への欲望と「日本的なもの」への回帰
 2 〈断片的編集〉と〈演出〉のあいだで――戦後作品における「認めること」のための空間


あとがき
参考文献
索引
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