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目次
自治体財政の憲法的保障
A5判/上製/352頁
初版年月日:2019/03/30
ISBN:
978-4-7664-2593-2
 
(4-7664-2593-6)
Cコード:C3032
税込価格:5,940円
自治体財政の憲法的保障

目次

はしがき

序 章――問題提起
 1.本書の目的
 2.地方自治の法理と自治体財政の制度
  (1) 法理――地方自治に対する制度的保障
  (2) 制度――自治体財政調整による供与能力の確保
 3.問題提起――法理と制度の両面から
  (1) 地方自治の制度的保障と自治体財政
  (2) 制度的保障のもとでの自治体財政調整制度の形成
  (3) 自治体財政調整制度の運用に関する立法者の判断の限界
  (4) 自治体財政調整制度における地方自治体の地位
 4.本書の構成


 第一編 憲法問題としての自治体財政調整

第T章 ドイツにおける地方自治制度
――日独比較研究の意味と前提
 1.比較対象――連邦国家における地方自治の位置付け
 2.比較の可能性――地方自治とkommunale Selbstverwaltung
  (1) 基本法による地方自治の憲法的保障
  (2) 制度内容における異同――地方自治の主体と範囲
  (3) 地方自治の法的性質論における異同――制度的保障としての地方自治
  (4) 地方自治に対する制度的保障の日独比較
 3.小括

第U章 制度的保障の発展と地方自治体の財政高権
 1.制度的保障と自治権侵害
  (1) 連邦憲法裁判所による地方自治の制度的保障法理の受容と発展
  (2) 制度的保障の内実と自治権侵害の多様化――シュテルンの整理
  (3) 制度的保障の本来的要素としての自治体任務領域
 2.制度的保障から見た財政問題
  (1) 自治体財政を制度的に保障することの意味
  (2) 財政問題の特殊性
  (3) 財政問題に対する各ラント憲法裁判所の消極的態度
  (4) 自治体財政侵害への法的視角
 3.自治体財政問題の基礎としての事務区分
  (1) 自治体に対する優先的事務権限配分――補完性原理
  (2) 権限配分と財源配分
  (3) 事務区分に準拠した自治体財政問題の領域区分
 4.小括

第V章 公法と財政の架橋
――憲法上の制度としての自治体財政調整
 1.財政調整の概念と自治体財政調整
 2.財政の特質と自治体財政調整の特殊性
 3.自治体財政調整の機能――権限配分とそれを裏付ける財政保障
 4.自治体財政調整の具体化
  (1) ラント憲法に見る地方自治と地方財政
  (2) バイエルン州憲法裁判所96年・97年判決
  (3) バイエルン州憲法裁判所98年判決
 5.小括


 第二編 自治体財政調整制度の二層保護機能

第W章 判例に見る自治体財政保障の法的構造
 1.争点化する自治体財政調整
 2.自治体財政の二本柱――媒介としての自治体財政調整制度
  (1) 最少供与保障に作用する財政上の憲法原則
  (2) 適正供与保障に作用する財政上の憲法原理
 3.自治体財政調整制度の普遍性と財政上の憲法原則の妥当範囲
 4.小括

第X章 事務権限配分規定から見る自治体財政調整の法的機能
 1.自治体財政調整の規定整備
  (1) 自治体財政調整制度のハイブリッド性
  (2) 自治体財政調整制度の規定上の整備と地域特性
  (3) 自治体財政調整規定の整備に関する問題の諸相
  (4) 本章における考察の対象
 2.事務区分と自治体財政調整制度の憲法上の具体化
  (1) 自治体事務と自治体財政保障の関係――自治体財政保障の二本柱
  (2) ラント法上の自治体事務・自治体財政保障の対応関係の類型
  (3) 本質的要請としての財政調整規定の整備
 3.小括

補 論 連邦財政制度における財政規定と財政原則
 1.連邦財政原則の基本発想
  (1) 因果性と原因者負担
  (2) 執行因果性と法律因果性
 2.連邦財政原則としての牽連性
  (1) 原因者負担原理との関係
  (2) 連邦国家主義・民主主義との関係
 3.財政憲法規定の自治体財政への準用可能性
  (1) 連邦財政規定の基本構造と地方自治体の位置
  (2) 連邦財政原則の地方自治体への適用
 4.個別の連邦財政原則と地方自治体
  (1) 地方自治体の財源基盤保障(第28条2項3文)
  (2) 地方自治体に対する連邦委託行政の禁止(第84条1項6文、第85条1項2文)
  (3) 連邦による財政援助(第104b条)
  (4) 地方自治体に対する共同税配分(第106条)

第Y章 牽連性原理による適正供与保障
 1.ニーダーザクセン州の地方自治制度
  (1) ニーダーザクセン州憲法による地方自治の保障
  (2) ニーダーザクセン州国事裁判所の地方自治保障に対する解釈
 2.自治体財政保障の構造――ビュッケブルクT決定
  (1) 従前の憲法判例に見る自治体財政調整
  (2) ニーダーザクセン州国事裁判所ビュッケブルクI決定の概要
  (3) 検討――自治体財政の保障構造
  (4) ビュッケブルクT決定の位置付け
 3.牽連性原理の具体化――ビュッケブルクU判決
  (1) ニーダーザクセン州国事裁判所ビュッケブルクII判決の概要
  (2) 検討――憲法原理としての牽連性原理の位置付け
  (3) ビュッケブルクU判決の位置付け
 4.立法者の判断の余地と牽連性原理の限界――ビュッケブルクV判決
  (1) ニーダーザクセン州国事裁判所ビュッケブルクIII判決の概要
  (2) 検討――憲法上の牽連性原理の限界としての算定方法
  (3) ビュッケブルクV判決の位置付け
 5.小括

第Z章 財政憲法原理としての牽連性の確立
 1.憲法規定形式における厳格化
  (1) 従来の規定形式の分類
  (2) 厳格な牽連性原理と相対的牽連性原理との相違
  (3) バイエルン州旧憲法と牽連性原理の普遍性
  (4) 牽連性の規定形式における厳格化とその評価
 2.解釈における厳格化
  (1) 牽連性原理の内容解釈に関する厳格化の方向性
  (2) 牽連性原理の構成要件的前提
  (3) 牽連性原理の法的効果
  (4) 牽連性の解釈における厳格化とその評価
 3.憲法附属法による形成と具体化
  (1) ラント憲法裁判所の消極的態度
  (2) ノルトライン・ヴェストファーレン州牽連性実施法による原理の具体化
  (3) 牽連性の立法的形成とその評価
 4.小括

第[章 自治体財政に対する最少供与保障
 1.自治体財政に対する最少供与保障の概念
  (1) 「最少供与保障」の意味をめぐる混迷
  (2) 憲法問題としての「最少供与保障」
  (3) 「最少供与保障」の特質
  (4) 最少供与保障の概念の確立とその評価
 2.自治体財政に対する最少供与保障の構造と限界
  (1) 最少供与保障の形式
  (2) 最少供与保障の内容と限界
  (3) 評価
 3.小括


 第三編 財政憲法原理による自治体財政保障

第\章 自治体財政権侵害の審査基準
 1.自治体財政に対する介入に関する審査基準の考え方
 2.地方自治における比例原則の妥当性
  (1) 黎明期
  (2) 展開期
  (3) 転換期
  (4) 判例の流れと審査基準の変遷
 3.自治体財政権と比例原則
  (1) 財政高権の特質と審査基準
  (2) 具体的保障型自治体財政権への介入に対する審査基準
  (3) 一般的保障型自治体財政権への介入に対する審査基準
  (4) 自治体財政の二本柱と審査基準
 4.小括

第]章 手続面における牽連性原理の再構成
 1.財政憲法原理の具体化・形成の必要性
 2.「協議手続としての牽連性」
  (1) 強化された牽連性原理
  (2) バーデン・ヴュルテンベルク州国事裁判所99年判決
  (3) バーデン・ヴュルテンベルク99年判決の意義と評価
 3.協議手続の規律形式
  (1) 憲法規定と協議手続の規律形式
  (2) 規律形式のバリエーション
  (3) 形式による協議手続具体化の違い――法律と協定の内容面の比較
 4.小括――協議手続を形式化することの意義

第XI章 自治体財政制度の日独比較
 1.日本国憲法における「財政憲法」の可能性
  (1) 日本の自治体財政権
  (2) 財政憲法原理による権限配分の実体化と自治体財政
  (3) 財政憲法原理を憲法問題とするために
 2.普遍的な財政憲法枠組みとしての適正供与保障
  (1) 牽連性原理の普遍性
  (2) 牽連性原理の具体化要求
  (3) 裁判・協議手続を通じた牽連性原理の実現
 3.牽連性原理の規範力
  (1) 裁判を通じた実現――摂津訴訟
  (2) 協議を通じた実現――「国と地方の協議の場」をめぐって
  (3) 非公式な協議――直轄事業負担金問題
  (4) 評価
 4.自己責任の枠組みとしての最少供与保障
  (1) 裁判において争われる最少供与保障――大牟田電気税訴訟
  (2) 評価
 5.小括

終 章


あとがき
関連条文集(抄)
参照文献一覧
判例索引
事項索引
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