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目次
人文・社会科学のための研究倫理ガイドブック
A5判/並製/272頁
初版年月日:2015/10/30
ISBN:
978-4-7664-2255-9
 
(4-7664-2255-4)
Cコード:C2000
税込価格:2,970円
人文・社会科学のための研究倫理ガイドブック

目次

まえがき

序章 今、なぜ研究倫理なのか
 1 はじめに
 2 研究とそれを取り巻く現代的状況
 3 「研究」、「倫理」、「研究倫理」
 4 研究不正
 5 研究不正とグレーゾーン問題
 6 研究倫理の射程
 7 研究倫理をめぐる2つの誤解@
 ―― 研究倫理は単なるコンプライアンス
 8 研究倫理をめぐる2つの誤解A
 ―― 研究倫理は難しい学術研究
 9 専門職倫理としての研究(者)倫理
 10 専門職の倫理綱領と3つの倫理モデル
 11 研究者の徳目
 12 倫理テスト
  (1) 専門職テスト
  (2) 普遍化可能性テスト
  (3) 危害防止テスト
  (4) 公開可能性テスト
 13 倫理テストの使い方
 14 倫理テストの予行演習
 15 研究倫理はなぜ必要か
 16 なぜ、研究倫理か?

第1章 研究方法に関する倫理問題
 ▽話し合ってみよう▲
 1 文献研究
 2 歴史的価値を持つ資料を扱う研究
 3 人間を対象とした研究 ―― 信頼関係と成果の還元
 4 人権の尊重とインフォームド・コンセント
 5 領域横断的な研究プロジェクトの場合
 6 残された論点 ―― 倫理綱領で網羅できない問題としての研究倫理
 7 結論

 ◇◆研究方法別 Column ◆◇
  @ 文献研究
  A インタビュー調査
  B フィールドワーク
  C アクションリサーチ
  D 社会調査
  E 実験

第2章 研究計画・遂行・成果発表に関する倫理問題
 ▽話し合ってみよう▲
 1 はじめに
 2 研究上の不正行為をめぐる状況
  (1) 不正行為はわずかか?
  (2) 不正行為を誘う要因や誘惑の増加
  (3) 理想と現実の乖離
  (4) 科学研究の商業化
 3 研究活動の現実
  (1) 明らかな不正行為と理想的な研究行為
  (2) 責任ある研究活動
  (3) 好ましくない研究活動
 4 研究行為のマネジメントに関する具体的問題
  (1) 計画段階の問題
  (2) 実行段階の問題
 5 おわりに

第3章 研究における不正行為
 ▽話し合ってみよう▲
 1 はじめに
 2 研究不正とは?
  (1) 「捏造」、「改ざん」、「盗用」
  (2) 「オーサーシップ」
  (3) 「二重投稿」
  (4) 「研究費の流用」
 3 研究不正の背景
 4 人文・社会科学系研究における研究不正の特徴
 5 人文・社会科学系研究における研究不正予防のために
 6 おわりに

第4章 指導教員・研究機関の責任
 ▽話し合ってみよう▲
 1 はじめに
 2 研究環境の問題領域
 3 組織倫理の一般的問題
 4 管理職の課題
  (1) ミッションの明確化と倫理規範
  (2) 目標設定
  (3) インセンティブ制度
  (4) 雇用
  (5) 研究管理
  (6) 教育訓練
 5 指導教員の課題
  (1) 目標設定とインセンティブ
  (2) 研究管理と教育訓練

第5章 研究者の社会的責任
 ▽話し合ってみよう▲
 1 はじめに
 2 研究者の社会的責任とは
 3 学会ジェンダー問題
 4 時事問題への対応
 5 通俗化と相互批判 ―― 脳ブームの事例
 6 専門性の否定と市民の知

第6章 行政・社会のあり方と研究者の倫理
 ▽話し合ってみよう▲
 1 文部科学省による研究不正ガイドライン
  (1) ある専門調査員による総評
  (2) 科学研究の社会的基盤
  (3) 研究の独立性と自律性
  (4) 研究不正対応の二つの方向性
  (5) 研究不正の通報
  (6) ウェブ上での研究不正の告発
  (7) 研究倫理教育の支援
  (8) 研究者コミュニティと行政の立ち位置
  (9) 不正への取り組みのオープンネス
 2 研究不正をめぐる社会と行政の応酬
 ―― 新ガイドラインに対するパブリックコメントより
  (1) 研究者・研究機関の負担
  (2) 不正防止強化と厳罰化
  (3) 調査・措置の公正さ
  (4) ウェブ上の情報の扱い
  (5) 不正が誘発される環境の改善
 3 研究不正が起こる背景という争点
  (1) 新旧ガイドラインの相違点
  (2) 研究不正と教育行政に関する社会からの眼差し

 ☆★分野別 Column ☆★
  1 人文・社会科学系研究者とジェンダー問題
  2 地域研究における非民主主義体制研究と研究倫理
  3 経済学を用いた政策提言について
  4 ジャーナリズム研究と二次被害
  5 法学研究における研究倫理

 付録◆人文・社会科学系における研究不正の事例

 あとがき
 索引
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