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大日本帝国の崩壊と引揚・復員
A5判/上製/240頁
初版年月日:2012/11/15
ISBN:
978-4-7664-1975-7
 
(4-7664-1975-8)
Cコード:C3021
税込価格:4,180円
大日本帝国の崩壊と引揚・復員

目次

序 論  引揚・復員研究の視角と終戦史の見直し  増田 弘
                                          
第1章  大日本帝国の崩壊と残留日本人引揚問題
――国際関係のなかの海外引揚  加藤 聖文
 はじめに
 T ポツダム宣言受諾と現地定着方針
  1 ソ連の対日参戦/2 現地定着方針の決定/3 引揚者対策の決定/
  4 現地定着方針の背景/5 満州における状勢悪化
 U 東久邇宮内閣と残留日本人引揚問題の迷走
  1 東久邇宮内閣成立の背景/2 重光外相との路線対立/3 対ソ交渉ルートの
  途絶/4 GHQ指導下の引揚体制確立
 V 米国の対中政策転換と残留日本人引揚の実現
  1 USFCTによる送還計画/2 ソ連軍の満洲撤兵問題/3 米国の対中政策転換/
  4 全日本人送還の基本方針確定
 おわりに

第2章  日本軍の武装解除についての一考察  加藤 陽子
 はじめに
 T 武装解除をめぐる攻防
  1 東条英機/2 ポツダム宣言中の武装解除/3 バーンズ回答中の武装解除
 U 昭和天皇と遼東還附の詔勅
  1 講和を躊躇させたもの/2 8月10日の「聖断」/3 8月14日の「聖断」/
  4 遼東還附の詔勅/5 『昭和天皇独白録』中の武装解除問題
 V アメリカのジレンマ
  1 無条件降伏論のくびき/2 さまざまなシグナル/3 ビラでの呼びかけ/
  4 情報戦/5 南原繁と高木八尺
 W 実際の武装解除過程
  1 池田純久/2 8月14日の閣議決定/3 実行の指示書/4 連合国方針の
  徹底/5 終戦犯罪
 おわりに

第3章  大陸引揚者と共産圏情報――日米両政府の引揚者尋問調査  佐藤 晋
 はじめに
 T 進駐直後の情報要求
 U 前期集団引揚と尋問調査
 V 尋問からの「収穫」
 W 日本側の協力態勢
 X 朝鮮戦争におけるインテリジェンスの失敗
 Y 日本政府の引揚者調査
 おわりに

第4章  中華人民共和国の日本人「戦犯」処理――裁かれた「帝国」  大澤 武司
 はじめに
 T 不完全なる「敗者の帰還」
  1 撫順組「戦犯」の誕生/2 太原組・西陵組「戦犯」の誕生
 U 認罪と「帝国」
  1 撫順組「戦犯」の認罪過程/2 太原組「戦犯」の認罪過程
 V 「戦犯」の帰還
  1 西陵組「戦犯」の帰還/2 「戦犯」裁判への道/3 「戦犯」裁判における「帝国」
 おわりに

第5章  朝鮮半島からの引揚と「日本人世話会」の救護活動
――朝鮮総督府・京城帝国大学関係者を中心に  永島 広紀
 はじめに
 T 民間人の引揚開始と「京城日本人世話会」
 U 事務局長・金子定一の去就
 V 「在外同胞援護会」・「聖福病院」・「二日市療養所」
 W 『京城日本人会会報』発行のあとさき
 X 京城日本人世話会と森田芳夫
 おわりに

第6章  ラバウルからの日本軍の復員過程  増田 弘
 はじめに
 T 終戦の過程
  1 終戦以前の状況/2 玉音放送/3 今村司令官の決断/
 U 連合国(豪軍)への降伏過程
  1 オーストラリア軍への降伏/2 降伏調印式/3 オーストラリア軍の上陸
 V 第8方面軍の解体と抑留過程
  1 日本軍の武装解除/2 強制収容所生活の開始/3 戦犯裁判/
  4 炎天下の強制労働
 W 帰還準備と復員過程
  1 復員の準備体制/2 日本本土の復員受入れ準備/3 遺骨の送還/
  4 復員の繰り上げと完了
 おわりに

第7章  遺骨の帰還  浜井 和史
 はじめに
 T 復員・引揚にともなう遺骨の帰還
  1 遺骨が帰還するまで/2 「帰らぬ遺骨」をめぐって/3 遺骨収容問題の「発見」
 U フィリピンからの遺体(遺骨)の送還(1949年)
  1 「静かな帰還」/2 忘れられた「釜墓地」と「帰らなかった」遺骨
 おわりに

参考文献リスト
あとがき
索 引
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