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魔法使いの国の掟
四六判/上製/276頁
初版年月日:2011/06/15
ISBN:
978-4-7664-1819-4
 
(4-7664-1819-0)
Cコード:C0098
税込価格:2,420円
魔法使いの国の掟
リオデジャネイロの詩と時

目次

序 リオデジャネイロに降る雪  

第1章 魔法使いの国の掟 マヌエル・バンデイラと幼年時代    
T 至福の時は忘却のなかからよみがえる
U 詩人たちは意のままに幼年時代を見出そうとする
V 詩は魔法を言葉によって失い言葉によって取り戻す
W もっとも偉大な魔法使いはみずからをも欺く魔法使いである

楽園の日常  

第2章 儚いものと永遠のもの セシーリア・メイレーリスと過ぎ去る女  
T 絶えず逃げ去ろうとするものが永遠と出会う
U 詩は一瞬を永遠のものにすることができる
V 儚く失われるものが美しいものとして現れる
W 過ぎ去ることが永遠に留まることでもある

美しい季節の終わりの花嫁  

第3章 前夜祭の予感 ヴィニシウスとカーニヴァル  
T 祭りのなかで悲しみとよろこびはひとつである
U 祭りの直中にあるときそれについて語ることはできない
V 祭りの日々とは祭りに先立つ日々である
W 祭りを待ち望むよろこびが悲しみのなかで語る

愛はそれが続いているあいだは永遠である  

第4章 言葉と幽霊 マヌエル・バンデイラと憑依  
T あらゆる作家はみずからの幽霊作家である
U 死を想う者は生きながらすでに幽霊として存在する
V 言葉を知らない者はまた死をも知らない
W 生とは未来の亡霊としてみずからに憑依することである

カーニヴァルの遠い響き  

第5章 見出されぬ時 ドゥルモンと無意志的記憶  
T おまえひとりは生き存えてこの物語を語り伝えよ
U 証言することができない者が真の証人である
V すべてが廃墟となったあとに記憶という建物が残る
W 途方もない惨劇の証言となるのは証言の不在である

コパカバーナ海岸の緩やかな弧  

第6章 人魚姫の叶わぬ恋 セシーリア・メイレーリスと沈黙  
T 声を失った人魚姫は海の泡となって消える
U 語り伝えられないことがもっとも重い悲劇である
V 純粋な悲劇ほど証人を持つ可能性は小さくなる
W 言われた言葉や開かれた言葉は空気のうえの空気でしかない

最初で最後のまなざしで落ちる恋  

結 失われた幸福な結末を求めて 
 
 註 
 謝辞
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