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科学する詩人 ゲーテ
四六判/上製/310頁
初版年月日:2010/04/30
ISBN:
978-4-7664-1727-2
 
(4-7664-1727-5)
Cコード:C0098
税込価格:3,080円
科学する詩人 ゲーテ

目次

序 章 詩人ゲーテのもう一つの貌 《ポエジー》と《科学》
    T ようこそ、ゲーテ・ハウスへ
    U 西欧学術伝統におけるヒエラルキーと象徴的書物
    V ルクレティウス再発見と「教訓詩」というジャンル
    W ニュートンの光学実験と詩人たち
    X ゲーテ作品における虹のモティーフ

第1章 始まりはイルム河畔の「庭の家」 ゲーテと植物学
    T ヴァイマル仕官の経緯と拝領した「庭の家」
    U リンネと恋する植物
    V ゲーテの「原植物」とセイロンベンケイ草
    W ゲーテの伴侶クリスティアーネと教訓詩『植物のメタモルフォーゼ』
    X 閑話休題・ゲーテの恋歌変遷 『野薔薇』から『見つけた』へ
    Y イェーナ大学附属植物園と詩『銀杏の葉』
    Z オーストリアから派遣されたブラジル探検隊とヴァイマル宮廷

第2章 種痘と解剖実験 ゲーテと医学
    T ゲーテと天然痘 『詩と真実』の描写から
    U ヴァイマルにおける天然痘流行 フーフェラントとシュタルク
    V 英国医師ジェンナーと牛痘法
    W ゲーテが理想とした医師像 ヴィルヘルム・マイスターの解剖実習
    X イェーナ大学新解剖塔とゲーテの師・ローダー
    Y 解剖学図とイェーナ大学専属絵画教師
    Z 若き医学講師マルテンスと蝋製標本
    [ 『遍歴時代』におけるヴィルヘルムと造形解剖学者との対話

第3章 避雷針と望遠鏡 ゲーテと物理学
    T 避雷針の発明者フランクリンとドイツにおける普及
    U 啓蒙科学の前哨戦 天体望遠鏡導入をめぐって
    V 近代のプロメテウス像復活
    W 啓蒙主義による雷の脱魔術化
    X 自然研究者の限界
    Y ゲーテ後期作品における《望遠鏡》モティーフ

第4章 生命が充満する宇宙と天文台 ゲーテと天文学
    T 「世界の複数性」 ゲーテの時代の地球外生命論
    U ゲーテと近代天文学の興隆期 近代ドイツ天文学の中心地ゴータ
    V 科学する女性 マカーリエの歴史的文化的背景
    W 天文学者とアフォリズム あるいは火星と木星の間の小惑星
    X 一八一一年出現の彗星とイェーナ大学附属天文台建設

第5章 地球の形状とプロイセン大尉 ゲーテと測地学
    T 二人の測量大尉 オットーとトイドバッハ
    U 前提としての科学史的背景 地球はオレンジ型かレモン型か?
    V フランス科学アカデミーが派遣した高緯度および低緯度測量隊
    W パリ子午線測量と最小二乗法
    X 『親和力』における大尉の実在モデル ミュフリンク男爵とプロイセン測量
    Y ガウスの愛読書とJ・パウルの描いた数学者・トイドバッハ大尉
    Z ラランドと高橋至時 「北極出地一度」をめぐって
    [ プロイセンと日本を結ぶ三角測量技術 田坂虎之助の足跡を追って

最終章 ゲーテの「世界文学」と物語詩『魔法使いの弟子』
    T ドイツ文学から「世界文学」へ
    U ゲーテの世界文学とオーケンのドイツ自然研究者・医師協会
    V 世界文学の実りある成果 ソレと『植物のメタモルフォーゼ』仏訳
    W 貨幣流通と翻訳作業 ゲーテ=カーライル書簡より
    X 情報洪水とゲーテの物語詩『魔法使いの弟子』
    Y 《運河》のメタファー
    Z 近代の錬金術 賢者の石と紙幣発行

 註
 謝辞
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