第１部　苦闘するアフリカ

　第１章　アフリカにおけるIMF・世銀政策の実績　（坂元浩一）
　　　　　はじめに
　　　　　1.構造調整計画の導入と進捗
　　　　　2.構造調整計画の実績
　　　　　3.IMF・世銀の政策の新しい展開
　　　　　4.結論

　第２章　アフリカの都市に対する食料供給問題　（吉田昌夫）
　　　　　　――ウガンダにおける実態調査より
　　　　　1.問題の所在
　　　　　2.サハラ以南のアフリカの都市人口増大と住民の食料
　　　　　3.ウガンダの都市における食料消費需要の構成と食料作物流通構造
　　　　　4.主要食料作物の供給と価格の変化
　　　　　5.食料作物流通の効率
　　　　　6.結語

　第３章　「過剰な死」が農村社会に与える影響　（島田周平）
　　　　　はじめに
　　　　　1.経済学における「過剰な死」の問題
　　　　　2.HIV/エイズの農村社会に与える影響に関する研究
　　　　　3.村で観察された「過剰な死」の実態とその影響
　　　　　まとめにかえて

　第４章　開発政策と農民　（勝俣　誠）
　　　　　　――セネガルの落花生部門　1960‐2000年
　　　　　はじめに
　　　　　1.国家の農業介入機構の推移
　　　　　2.新農業政策の性格と背景
　　　　　3.NPA以降の落花生部門の動向
　　　　　4.1990年代の落花生部門の特質
　　　　　むすびにかえて

　第５章　アフリカ諸国におけるマイクロファイナンスと貧困削減　（高梨和紘）
　　　　　はじめに
　　　　　1.アフリカ諸国におけるMF
　　　　　2.MF機関の現地化
　　　　　3.貧困層貸付と財務的自立
　　　　　おわりに

第２部　グローバル化するアジア

　第６章　グローバリゼーションの中の日本　（木下俊彦）
　　　　　　――アジア共生への課題
　　　　　はじめに
　　　　　1.東アジアの将来展望に当たっての盲点
　　　　　2.北東アジアの政治問題
　　　　　3.中国経済の現状と先行きと日中関係
　　　　　4.日本経済・企業の現状と先行き
　　　　　結論

　第７章　東アジアの国際分業の新発展　（太田辰幸）
　　　　　　――電子産業のケース
　　　　　はじめに
　　　　　1.東アジアの対内投資と貿易の展開
　　　　　2.東アジアの輸出拡大
　　　　　3.電子産業における域内国際分業の展開
　　　　　4.結論

　第８章　インド経済の台頭とIT産業　（小島　眞）
　　　　　はじめに
　　　　　1.経済発展の新局面
　　　　　2.グローバリゼーションとIT革命
　　　　　3.インド・IT産業の全体像
　　　　　4.競争力の源泉
　　　　　5.IT化と社会経済的インパクト
　　　　　おわりに

　第９章　南北間技術移転に関する覚書　（小林直人）
　　　　　はじめに
　　　　　1.技術の概念規定
　　　　　2.技術の生産から移転まで
　　　　　3.R＆Dの決定因
　　　　　4.若干の政策提言

　第10章　東アジア共同体論の危うさ　（渡辺利夫）
　　　　　　――中日韓台関係論
　　　　　はじめに
　　　　　1.半島の地政学と「反外勢」ナショナリズム
　　　　　2.反日愛国主義路線の呪縛
　　　　　3.台湾「本土」化を止めることはできない
　　　　　4.東アジア「共同体」？

第３部　開発協力の現在

　第11章　貧困削減・経済成長・援助　（小浜裕久）
　　　　　はじめに
　　　　　1.ミレニアム開発目標
　　　　　2.貧困削減の大合唱とPRSP
　　　　　3.グローバリゼーション・南北格差と経済成長
　　　　　4.日本の援助

　第12章　成果主義的ODA評価の意義と陥穽　（山形辰史）
　　　　　はじめに
　　　　　1.成果主義の意義
　　　　　2.成果主義の陥穽
　　　　　3.成果主義の具体例：スリランカに対する世界銀行の国別援助戦略
　　　　　結語

　第13章　国際公共財と国内公共財に対する最適援助政策　（寺崎克志）
　　　　　はじめに
　　　　　1.国際補完公共財モデル
　　　　　2.パレード最適
　　　　　3.Lindahl均衡
　　　　　4.Nash=Cournot均衡
　　　　　5.Stackelberg均衡
　　　　　おわりに

　第14章　囚人のジレンマの克服　（不破吉太郎）
　　　　　　――地域協力による信頼醸成
　　　　　はじめに
　　　　　1.囚人のジレンマ
　　　　　2.事例1：イスラエルとエジプトの和平協定
　　　　　3.事例2：イスラエル・ヨルダン和平協定
　　　　　4.事例3：メコン川流域開発
　　　　　5.事例4：南アジアの地域協力（SAARC：南アジア地域協力連合の事例）
　　　　　結論