三田評論

明治31年から続く慶應義塾の機関誌

No.1257(2021年7月号)

特集

地方移住の現在形

三田評論

─ 表紙絵:清川泰次 ─

税込価格:451円(本体410円)在庫あり

定期購読:4,700円(税・送料込)

在庫について

配送料について

定期購読の申込み

寸描2021年7月号について

三田評論7月号

三田評論
2021年7月号表紙

国谷裕子が伊藤新塾長の意気込みを引き出す。「慶應義塾の目的」の実践例を地方移住特集に見る。「未来に向けて、今、見るべき本質」「自由に、新しいことを、自分でやる」「信頼が大前提」など、コロナ疲れの姿勢を正す言葉の数々。篠田真貴子の「聴く」も基本。一方、髙橋傑の「地域を見る目」や、佐藤太亮の「ゼロになったまち」が、より深い現実を突きつける。「健康を地上から見守る」技術は、地方のみならず、都市部の孤立者にも。そこまでこだわる? 三人閑談。スミソニアン博物館収蔵品解説の『発明の歴史』(学習研究社)によれば、早打ちによる活字アームの絡まりを防ぐため、使用頻度の高い文字を遠くに配列したとのこと。学生時代はそれでも絡みにイラついた。「中津留別之書」の多言語翻訳。「翻訳の差異は原語の真意を考え直すきっかけ」に納得。「ラベンダー」は解釈抜きで色と香りが伝わってくる。巻頭写真と山上広場の塾生活躍情報。素直にうれしい。
(山崎信寿)

特集地方移住の現在形

地方移住の現在形

高齢化、そして人口減少の波を一はやく受け、「消滅自治体」などといった言葉もメディアに出る地方の問題。その衰退に歯止めをかけることは必須ですが、一方で、「地方移住」をして、その地域を活性化している若い人たちの生き生きとした姿も見受けられます。地方移住は地域衰退にストップをかけられるか? とりわけ教育を充実させることがカギとなりそうです。

座談会
地域の可能性を育む 自分らしい移住

大南信也
NPO法人グリーンバレー理事
ERI(大津愛梨)
O2Farm、NPO法人田舎のヒロインズ理事長・塾員
中村駿介
株式会社リクルートヒトラボエグゼクティブ・塾員
山中大介
ヤマガタデザイン株式会社代表取締役・塾員
玉村雅敏
慶應義塾大学総合政策学部教授・SFC研究所所長(司会)
 

関連記事

移住者が取り組む「教育×地方創生」──能登高校魅力化プロジェクトの今
木村 聡
石川県立能登高等学校魅力化コーディネーター・塾員
地方こそ実学の宝庫である──福島での起業と、東京との二地域居住から
小林味愛
株式会社陽と人[ひとびと]代表取締役・塾員
「関係人口」創出が地域の人材を育成する──岩手県花巻市の地域外との関係構築
吉田真彦
岩手県花巻市総合政策部秘書政策課主査・塾員

新塾長対談
「慶應義塾の目的」の実践へ向けて

新塾長対談

5月28日より慶應義塾長に伊藤公平理工学部教授が就任しました。政策・メディア研究科特任教授を務める、キャスターの国谷裕子さんとの当対談で、新塾長はこれからの慶應義塾をどのように先導していくのか、「慶應義塾の目的」を実践することの大切さを語りかけています。

国谷裕子
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任教授
伊藤公平
慶應義塾長

話題の人
星出宇宙飛行士の健康を地上から見守る

速水 聰さん

速水 聰さん

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)主任医長・塾員

インタビュアー:田中謙二(慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室准教授)

3回目の宇宙飛行にして、ISS(国際宇宙ステーション)船長の任にあたっている塾員の星出彰彦さん。その星出さんを支えるスタッフの一人である「フライトサージャン」として地上から健康を見守るのが速水さんです。リハビリ専門医の技術を生かしてJAXAに入り、宇宙飛行士の飛行中、飛行後の健康をすべて診るドクターの仕事に、細心の準備と日々のケアの大切さを感じ取ることができます。

三人閑談
“入力”の極意

❝入力”の極意

私たちが普段、キーボードやスマホでなにげなく行う“入力”。画面上の文字や記号には気を留めても、その“方法”に関心を持つことは稀なのではないのでしょうか。入力の起源をたどれば行き着くのは19世紀のタイプライター。さらにワープロ、パソコン、スマートフォン──とハード機器の進化とともに、入力も多様な変化を遂げてきました。しかし、どのように? “入力”に並々ならぬ情熱をもつ3人の、目から鱗の入力談義です。

安岡孝一
京都大学人文科学研究所附属東アジア人文情報学研究センター教授
小川純己
小川皮フ科医院院長・塾員
増井俊之
慶應義塾大学環境情報学部教授
-->
演説館
B corpムーブメントの希望
鳥居 希
連載
福澤諭吉をめぐる人々その58 矢野文雄 大久保忠宗
写真に見る戦後の義塾61 昭和30年代の女子高 田中ひろみ
新慶應義塾豆百科54 幻の再建計画「三田大講堂」
その他
巻頭随筆 丘の上 ────
ペテルブルグのイタリア通り 大塚健夫
南葵音楽文庫と慶應義塾 美山良夫
武藤山治とナポレオン 武藤治太
執筆ノート ────
『宗教の経済学──信仰は経済を発展させるのか』 田中健彦(訳)
『DXとは何か──意識改革からニューノーマルへ』 坂村 健
『内側から見た「AI大国」中国──アメリカとの技術覇権争いの最前線』 福田直之
『アート・ロー入門──美術品にかかわる法律の知識』 島田真琴
Researcher’s Eye ────
コロナ禍のリスク・コミュニケーション 李 津娥
地域を見る目 髙橋 傑
塾員クロスロード ────
「聴く」は経営に効く 篠田真貴子
二つの混沌から最高のお酒を醸す 佐藤太亮
社中交歓 ────
ラベンダー 海野隆雄、中田美知子、佐藤篁之、田中美怜
新型コロナウイルス感染症拡大にともなう緊急支援のお願い
KEIO Report ────
“A Message of Farewell to Nakatsu” by Fukuzawa Yukichi: Multilingual Edition (「中津留別之書」──多言語で読む福澤諭吉)の発刊 西澤直子/アルベルト・ミヤンマルティン
追想 ────
小泉仰先生の信仰と学問 大久保正健
森真作先生を悼む 小沢愼治
井口悦男さんを偲んで 野村 豊
坂口昻吉先生を偲んで 神崎忠昭
ヒサクニヒコのマンガ何でも劇場、寸描(山崎信寿)、山上広場、塾長室日誌(2021年5月)、塾内ニュース 慶應〝塾〟語事典、寄付・維持会申込者芳名
  • 2021年三田評論7月号
  • 2021年三田評論6月号
  • 2021年三田評論5月号
  • 2021年三田評論4月号
  • 2021年三田評論3月号
  • 2021年三田評論2月号
  • 2021年三田評論1月号
  • 2020年三田評論12月号
  • 2020年三田評論11月号
  • 2020年三田評論10月号
  • 2020年三田評論8・9月合併号
  • 2020年三田評論7月号
前号紹介2021年6月号 No.1256

公園から都市をみる

さらに詳しく見る

次号予告2021年8・9月合併号 No.1258

中国をどう捉えるか

さらに詳しく見る

慶應義塾維持会

慶應義塾維持会

母校を思う塾員と篤志家の皆様により、義塾の教育研究活動を財政支援する目的で設立された1世紀余の歴史を有する組織です。
会員の皆様にはご加入期間『三田評論』を贈呈いたします。

さらに詳しく見る

BOOKS慶應義塾大学関連の書籍

  • 應義塾 歴史散歩 キャンパス編
  • 慶應義塾 歴史散歩 全国編
  • 福澤諭吉 歴史散歩
  • 小泉信三エッセイ選 1 善を行うに勇なれ
  • 小泉信三エッセイ選 2 私と福澤諭吉
  • 應義塾 歴史散歩 キャンパス編
  • 慶應義塾 歴史散歩 全国編
  • 福澤諭吉 歴史散歩
  • 小泉信三エッセイ選 1 善を行うに勇なれ
  • 小泉信三エッセイ選 2 私と福澤諭吉