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「教育と医学」特別付録
□■□ メルマガ「教育と医学」 ■□■
第9号(2005年8月29日発行)
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▼ 夏休みもいよいよ終わり、秋がいよいよ近づいてきました。ちょっと涼しく
なった分、体がほっとするのでしょうか。かえって疲れが出てくるように感じま
せんか?いつもより多めに睡眠をとるなどして、体調維持に気をつけてください。
▼ 月刊誌「教育と医学」の2005年9月号の特集は、「分権化の下での教育」
です。
義務教育の制度が大きく変わろうとしている今、「教育改革」の名のもと、日
本の義務教育がどう変わろうとしているのか、またどうあるべきなのか、複合
的な視点から解説いただきました。
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■最新号「教育と医学」(2005年9月号)の内容
★1.どこから読もうかな?<ポイントの1行>
★2.ちょっと覗いてみよう<立ち読みコーナー>
★3.次がまちどおしいぞ<次号予告>
★4.もっと知りたい!<今月の本棚>
■慶應義塾大学出版会からのご案内
■メルマガ編集後記
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■最新号「教育と医学」(2005年9月号)の内容■
特集:分権化の下での教育
義務教育費国庫負担金制度が検討されるなど、今、大きく義務教育が変わろ
うとしています。義務教育の地方分権化がめざすものは、何であるのか。そし
て、本来、教育改革がめざすべき方向がどうあるべきか、現実に今の日本の教
育政策はどこに向かおうとしているのか。日本の教育が豊かなものになるには、
私たちは何をめざしていったらよいのでしょう。専門家の方たちにご執筆いた
だきました。
教育と医学2005年9月号
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★1.どこから読もうかな? <ポイントの1行>
*特集の論文から、編集部がここだ、と思った1行をご紹介します。
*巻頭随筆は、次の「立ち読みコーナー」をご覧ください。
●総説
◆「教育における分権改革のゆくえ」
藤田英典(国際基督教大学教授)
「義務教育は自治事務として位置づけられているが、共通基礎教育としてナシ
ョナル・スタンダード、グローバル・スタンダードを維持することも、その基
本的な要件である。その点で地方の独自色を出すことのできる範囲は限られて
いる。自治事務だからといって、その基本的要件を軽視するなら、教育は歪ん
でいく。」<本誌より>
* 関連HP
「日本の教育を考える10人委員会」委員のプロフィール
http://10nin-iinkai.net/profile.html
◆ 「義務教育改革の基本課題
―義務教育費国庫負担金の存廃論議を考える」
小川正人(東京大学大学院教育学研究科教授)
「本稿では、義務教育費国庫負担金制度廃止の問題点を中央教育審議会におけ
る審議を跡づけながら整理し、今日、喫緊に求められている義務教育改革の基
本課題は何かを考えたい。」<本誌より>
● 各論
「分権化の中の教育委員会
―その教育改革の取り組みを支えるもの」
堀 和郎(筑波大学大学院人間総合科学研究科教授)
「自治体レベルにおいて取り組まれている教育改革の進展の背後には何がある
のか、改革の進んでいる自治体とそうでない自治体との間にどのような違いが
あるのか。本稿は、こうした問題意識に基づいて行った市町村教育長を対象と
する全国調査の結果について、その概要を紹介し、その調査知見が『分権化の
中の教育委員会』にとってどんな意味合いを持つかについて考えてみたい。」
<本誌より>
◆ 「地方分権時代の学校づくりをどう進めるか」
葉養正明(東京学芸大学教育学部教授)
「しかし、これらの構造改革に対応し、教育実践の転換を生み出そうとする場
合には、それを可能にするプログラムの編成や開発など、教職員を支える工夫
が重要になる。」
「地方分権時代の学校づくりにとって大事な点は、学校と地域社会との接点を
重視することであり、学校社会のソーシャル・キャピタルを高める視点に立っ
てグランド・デザインづくりに取り組むことであろう。」<ともに本誌より>
◆「分権化の下における学校経営」
堀内 孜(京都教育大学教育学部教授)
「教育委員会から学校への権限移譲、学校の内部組織の確立整備と経営力量の
強化、そして地域住民、親の経営参加システムの設定を三つの座標軸とする立
体構造において、学校の自律性確立は位置づけることができ、その着実な整備
が求められている。」
「教育の地方分権を実質化していく学校経営の自律性確立において、上述した
三つの条件を整備確立していくことが不可欠とされるが、そのいずれもを新た
な実験的試みとして展開させざるをえない状況にある。」<ともに本誌より>
◆ 「分権化の下でのスクールリーダー」
元兼正浩(九州大学大学院人間環境学研究院助教授)
「本来、教育を改革することこそが教育改革であるはずなのに、『教育改革』
を構築することが目的化していないか」
「分権化時代、権限委譲を阻害する要因の一つとして『下級機関』の体力や能
力が挙げられるように、今後の学校現場への権限委譲が進展するかどうかにつ
いても校長等スクールリーダーの資質力量次第なのである。」<ともに本誌よ
り>
◆「二十一世紀五年目:分権化のなかの社会教育」
大串隆吉(首都大学東京・旧都立大学教授)
「今言われている分権化は、社会教育法の否定につながりかねない問題をもっ
ている。社会教育行政の首長部局への移管がそれである。また、分権化は中央
行政の地方への分権化だけではなく、図書館などの管理を民間に任せることも
意味するようである。それは、指定管理者制度に表われている。」
「指定管理者制度のもとで、司書を低賃金、かつ有期で雇用し、管理・計画に
携らわせなければ、長期的にみて図書館充実の展望はでてこないであろう。」
<ともに本誌より>
◆ 「分権化と特別支援教育―行政とNPOの協働による
特別支援教育体制をサポートする試み」
緒方明子(明治学院大学心理学部教授)
「この数年の間に開始された小・中学校にも特別支援教育を広げる試みおよび
その過程で明らかになってきた課題、そして課題解決のための取り組みについ
て紹介する。」
「小・中学校における特別支援教育を推進するためには、多くの課題が残され
ている。このような課題を解決するための取り組みを開始している東京都港区
の試みを次に紹介する。」<ともに本誌より>
◆ 「中国における義務教育行政の分権改革」
大塚 豊(広島大学大学院教育学研究科教授)
「分権化の成否は、下級教育行政部門スタッフの行政的力量もさることながら、
やはり根本はそれに見合う財政的措置を講じ得るか否かに左右される。この点
に関して、地域間の経済格差が大きい中国では、そのための条件は未だ整って
いなかった。しわ寄せは給与の遅配欠配として教職員に及んだのである。
国情や経済状況がはるかに異なる両国とはいえ、わが国で義務教育費国庫負
担制度の在り方についての議論が進む中で、中国での事態を「他山の石」とし
てわが玉を磨くべき点がなくもない。」<本誌より>
● 教育問題について参考資料(「教育と医学」バックナンバー)
2005年2月号「思考力を育てる」
2005年1月号「期待される教育と医療」
2003年11月号「学校教育のこれから」
2002年2月号「世界の幼児教育」
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★2.ちょっと覗いてみよう <立ち読みコーナー>
【今月の立ち読み1】
● 巻頭随筆「義務教育の分権化」
市川昭午(国立大学財務・経営センター名誉教授)
義務教育の分権化の問題について、見落としてはならないこととして、五点を
あげて解説いただきました。義務教育に誰が責任を負うのか、義務教育費の地
域間格差の問題など、どれも重要な問題です。ぜひ、閲読ください。
【今月の立ち読み2】
●編集委員の目
「『心理的関わりの距離』が子どもの学びを変える」
丸野俊一(九州大学大学院教授)
子どもは本来、知的探検家であるはずなのに、学校教育を受ける過程でなぜ
そのエネルギーが失われていくのか? この疑問からスタートし、子どもが深
く考えるような授業をするために、教師はどのような関わり方をしたらよいの
か。今回、特に子どもと教師の関わりについて、「心理的関わりの距離が最適
な授業とは」を主に、認知発達心理学がご専門の丸野先生にご執筆いただきま
した。
◆執筆者紹介
●丸野俊一(まるの しゅんいち)
九州大学大学院人間環境学研究院教授。九州大学大学院教育学研究科博士課程
中途退学。教育学博士。専門は、認知発達心理学。著書『知能はいかにつくら
れるか』(ブレーン出版、1989年)、『子どもが「こころ」に気づくとき』
(ミネルヴァ書房、1998年)、『心理学の中の論争』(ナカニシヤ出版、
1998年)など。
* 関連バックナンバー
丸野俊一「子どもの思考はどう発達するか」
(「教育と医学」2005年2月号、特集「思考力を育てる」)
丸野俊一「ことわざに学ぶ“こころ”」
(「教育と医学」2004年8月号、特集「ことわざに学ぶ」)
【今月の立ち読み3】
● 「編集後記」
望田研吾(九州大学大学院人間環境学研究院教授)
比較教育学がご専門の望田研吾先生が、この特集の深意を記していただきまし
た。
「今の教育改革に教育改革を考えるとき、『何のための分権化か』を問わねば
ならない。国の財政問題や制度の効率性ではなく、子どもや教師の視点に立っ
た、より深い議論が求められている。なぜなら、教育で最も大切な子どもや教
師をないがしろにする制度は、荒廃した教育しかもたらさない」と、述べてお
られます。
また、望田先生は、「教育と医学」の下記のバックナンバーにて、これからの
教育がどういう方向に向かっていこうとしているのかについてご執筆されてい
ますので、ご覧ください。
望田研吾「学力向上には何が必要なのか」(編集委員の目・第5回)
(「教育と医学」2005年2月号、特集「思考力を育てる」)
* 関連バックナンバー
望田研吾「グローバリゼーションの中の教育」
(「教育と医学」2005年1月号、特集「期待される教育と医療」)
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★3.次がまちどおしいぞ <次号予告>
2005年10月号の特集は「教師の教育力を高める」です。
「教師の指導力不足」が問題視される今日、子ども・学生にとって、そして教
師自身にとって本当に求められる「教育力」とは何でしょうか。教授力ばかり
ではなく、学校経営、カリキュラム・マネジメント、共同体形成など、多角的
に追求します。
2005年10月号の内容(予定)
10月号は、9月27日発売です。
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★4.もっと知りたい! <今月の本棚>
本誌にご執筆いただいた先生の著書、関連内容の書籍などをご紹介します。
今回は、1冊紹介します。
◆藤田英典 著
『義務教育を問いなおす』
ちくま新書、2005年8月発行
新書判、320頁、945円(税込)
「教育と医学」本号の特集でご執筆いただいた、藤田英典先生の新刊です。
タイトルのように、今、「三位一体改革」の一環として、義務教育費国庫負担
金の廃止・一般財源化の動きを筆頭に、日本の義務教育が大きく変わろうとし
ています。著者は、これを「義務教育の二〇〇五年問題」と呼び、以下のよう
に、論を進めていきます。
「序章 問われるヴィジョン」「第1章 危機に貧する日本の教育」「第2章
公教育・義務教育の意義と役割」「第3章 二一世紀の義務教育問題」「第
4章 『ゆとり教育』の是非とそのゆくえ」「第5章 グローバル化時代の学
力形成」「終章 未完のプロジェクト―二一世紀の教育課題と改革・実践の指
針」
なかでも、第3章では、二〇〇五年問題と呼ぶほどに、今何が大きく変わろう
としているのか、義務教育の一般財源化、義務教育の地域格差の拡大、教育機
会の平等の揺らぎ、学校評価、教員評価、学校選択制と学校序列化、公教育の
公開性、教育基本法「改正」、<強者の論理>による教育の再編と、私たちに
迫っている問題を次々と挙げながら、著者の論を述べています。また、今の日
本の教育の長所も挙げつつ、何を改革し、何を守るのかを提言しています。
本書を読むと、学力低下問題の解決や、世界での競争力ある人材育成などが求
められている一方で、予算削減、地方切り捨てによって義務教育が衰退しかね
ない、と感じます。
この山積する問題をどうとらえるか、ぜひお考えいただきたいと思い、今月は
本書をとりあげました。
*以上の本と、村田実(全訳解説)『アメリカ教育使節団報告書』(本誌9月
号「折々の1冊」のコーナーで紹介)を、アンケートに回答くださった方の中
から抽選で各1名にプレゼントいたします。アンケートご記入はこちらからどう
ぞ。
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■慶應義塾大学出版会からのご案内
★新刊ではないのですが、今回の特集にかかわりある書籍をご紹介いたします。
『小学校での英語教育は必要ない!』大津由紀雄編著 定価 1,890 円
英語教育、認知心理学、言語学、言語政策など、さまざまな論点から学校英語
教育のあるべき姿を模索する。
『地方分権と高齢者福祉』 小林良彰・名取良太著 定価3,360円
介護保険制度の導入過程をつぶさに観察し、地域の取り組みから日本の将来像
を描き出す。
その他新刊のお知らせ
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■メルマガ「教育と医学」のアンケート・情報提供のご依頼
★アンケートにてご意見をお寄せください。
アンケートをお送りくださった方の中から、抽選で書籍『義務教育を問いなお
す』(上記「今月の本棚」で紹介)、村井実(全訳解説)『アメリカ教育使節
団報告書』(本誌9月号「折々の1冊」のコーナーで紹介)を各1名の方にプ
レゼントいたします。
ぜひ、ご意見・ご感想をお寄せください。アンケート記入はこちらからどうぞ。
★セミナー・研修会、新刊書籍の情報を募集しています。採用の折は、無料で
本誌に掲載いたします。メールにて、情報をお寄せください。
(掲載の折は、編集部より追ってご連絡いたします)
kyouikutoigaku@keio-up.co.jp
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■ 次回のメルマガ「教育と医学」配信は、9月27日を予定しています。
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■編集後記
▼愛国心育成の教育がこのごろ叫ばれています。以前テレビで、定年後の第二
の人生を海外でおくる人を紹介する番組がよく放映されていました。環境・治
安がよくて物価が安い国の人気が高いようです。では外国の人に、日本の人気
はあるのでしょうか。ビザの問題などがあり、日本に住むことは論外なのかも
しれません。しかし、いつかは日本で住みたい、といわれる国であってほしい
ものです。環境悪化、増税、治安悪化、医療費負担増、年金不安、子育て不安
といった問題があるなか、「国を愛せ」という前に、「愛せる国をつくる」と
いうことが大事だと思います。「耐える」ということが愛国心??とも思って
しまうのは私だけでしょうか。選挙が近いので、こんなことも考えるこのごろ
です。(編集担当N)
▼小学校一年生の姪に久々に電話をかけ「どう学校は?」と聞くと
「毎日疲れてしもてな、(関西の子です)泣きながら宿題やってんねん。」と
言われてしまいました。言ってることが本当かどうかわかりませんが、一時間
位かけて通学しているとのこと、確かに疲れるのだろうなと思いました。教育
ってなんだろうって少し考えさせられました。(システム担当K)
▼『教育と医学』本誌とは裏腹に、井戸端会議よろしく答えを持たない
「編集後記(販売担当O)」です。分権化はよくわからないです。無責任な物
言いをすると、景気というのは実態もさることながら皆がダメだと思っている
とダメになりますよね。今の教育改革は皆が失敗するぞと思っている中で改革
を進めているように見える。成功すると思っていてもしばしば失敗するのに最
初からほとんどの人が失敗を考えているなんて・・・・・・。ブレア首相の「教育!
教育!教育!」というのも問題がありそうだけど、日本の場合、その気概すら
感じられないものなあ。でも気概なんて言葉もウソ臭い。私は本誌を読んで出
直します。(販売担当O)
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