9 ロウアー・エンドの「プロジェクト」

 作家マイケル・パトリック・マクドナルドは、「プロジェクト」で過ごした少年時代を次のように振り返る。

 シティ・ポイント(アッパー・エンド)で知ったことは、自分達が「プロジェクトのドブねずみ」、「白い肌をした黒人(white nigger)」だということだ。ポイントのガキどもは、丘を下ってロウアー・エンドまで追いかけてきた。「そこがお前らの居場所だ!」とハイツから叫んだ彼らでさえ、そこから先の、見えない境界線を敢えて踏み越えようとはしなかった。
(MacDonald, M.P.(1999)All Souls: A Family Story from Southie. Ballantine Book)
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