5 ハーバード大学ローウェル・ハウス

 「ラルフは、子供達が(ローウェル家の)伝統を継承してゆく姿に喜びを感じていたが、心の中では自分が最後の世代であることを悟っていた。彼の遺言状にある小さな但し書きがそれを物語っていた。彼自身からニューベリー入植地時代のジョン・ローウェル師にまで遡る、ローウェル家七代の肖像画は、長きにわたって、ウェストウッドの自宅の壁を華やかに飾ってきた。しかし、次の世代が、このコレクションに相応しい住まいを整えられない可能性を見越し、彼は遺言執行者達に相応しい場所を探してくれるよう伝えた。彼らが選んだのはハーバード大学のローウェル・ハウス(寮)である。毎年、新しい学部生達が、ローウェル家の姿から、何かしらのインスピレーションを感じ取ってくれることを願って。」
(Gelfand, M.(1998) Trustee for a City, Northeastern University Pressより)
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